逗子市飲食店 地元の未利用魚を佃煮に 県なでしこブランド認定
女性が開発に貢献した優れた商品やサービスを神奈川県が認定する「神奈川なでしこブランド」事業。今年度は、逗子市の魚レストランBar「凪」(逗子5丁目)で販売している佃煮「ぎぃちゃん」など10件が認定された。
10回目の今年度は応募のあった100件のうち、10件を認定。逗子市からは「凪」のオーナー、上野ひとみさん(55)=人物風土記で紹介=が考案した、未利用魚ヒイラギの佃煮「ぎぃちゃん」が認定された。
モクセイ科の常緑低木・ヒイラギの葉に似た小魚のヒイラギは、粘液をまとい、とげもある。釣り好きにはよく知られるが、スーパーなどには流通しない未利用魚だ。
上野さんは、20代の頃から元祖釣りアイドルとして活動し、現在も釣り師、料理研究家、飲食店経営など魚にまつわる仕事を続ける。
上野さんが住む鎌倉市材木座には網元も多く、ヒイラギの干物を売っているところもあるが、「煎って酒のあてに食べるくらいで、何かできないかと考えていた。ご飯のお供として楽しめるように、ご近所さんや漁師さんにも味見をしてもらいながら、種類も増やしていきました」
「ギィギィ鳴くから」と親しみを込めて商品名は「ぎぃちゃん」に。旨口・辛口・山椒・ガーリックオイルの4種で、各120g入り800〜1250円で販売中。「手土産としても好評です。釣り好きには『ヒイラギ食べられるんだ』と驚かれますよ」
今月中には第2弾商品で、「卵かけご飯にかけると美味」だというヒイラギの出汁の粉の販売も始める予定だという。
午後4時〜10時半。ネットショップも準備中。(問)【携帯電話】050・8888・3069