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犬が体を『ぐーっと伸ばす』理由6選 愛犬が伸びをするときの心理や治療が必要な状況とは?

わんちゃんホンポ

️わんこが伸びをする理由

ストレッチ

わんこが伸びをする一番の理由、それは私たちが伸びをするのと同じ「ストレッチ」です。きゅっと丸くなって寝ていた後、ぐーっとストレッチして固まっていた筋肉をほぐします。

人間もストレッチをすると気持ちよくて爽快な気分になりますが、きっとそれはわんこも一緒なのでしょう。

気分転換

「さあ、やるぞ!」と気合いを入れるときにストレッチをするという人もいますよね。寝起きに「起きるぞ〜!」とストレッチ、お散歩や遊びを始める前に「たくさん体を動かすぞ!」とストレッチ。

こんなときの伸びには、ただ筋肉をほぐすという意味だけでなく、スイッチを切り替える気分転換の目的も込められていると考えられます。

相手を遊びに誘う

他のわんこや人間を前に、ぐーっと上半身を伸ばしてお尻をプリッと突き上げる姿勢をとるのを見たことはありませんか?

これは「プレイバウ」と呼ばれ、相手を「遊ぼうよ!」と誘うときにとる姿勢です。目がキラキラしていたり、しっぽをフリフリしていたり、期待に満ちた態度からも「遊びたい!」という気持ちが伝わってきます。

ストレスを感じている

一方で、伸びにはネガティブな意味での伸びもあります。それはストレスサインとしての伸び。

わんこは不安や緊張を感じたとき、自分や相手の気持ちを落ち着かせるために特定の行動をとることがあります。これらの行動は「カーミングシグナル」と呼ばれ、伸びの姿勢もその代表的な例の1つです。

カーミングシグナルは繰り返すことが特徴です。何でもないのにやたらと伸びをしている場合、何らかのストレスを感じていると疑った方がいいかもしれません。

️要注意!病気が隠れている伸び

わんこの伸びは多くは問題のないものですが、中には体調不良が隠れていることもあるので要注意です。

痛みをごまかしている伸び

わんこは痛みに強い動物です。また野生の頃の本能から外敵に弱みを勘付かれないよう、不調を極限まで隠そうとします。

わんこが伸びをする場合、お腹の痛みや違和感をごまかそうとしている可能性があります。お腹の不調の原因はさまざまですが、誤飲や誤食、胃腸炎、膵炎などが疑われます。

脱臼を治している伸び

わんこが特定の足をぐーっと伸ばしているとき、足の脱臼を治していることがあります。人間にも、簡単な脱臼を自分で治してしまう人がいますよね。

いわゆる膝のお皿がズレてしまう膝蓋骨脱臼は、特に小型犬に多い病気でスキップのような歩様になるのが特徴ですが、症状が進行すると脱臼の頻度が高くなっていきます。

「自分で治せているなら良いのでは?」と思うかもしれませんが、放置していると常に脱臼した状態になり、場合によっては外科手術等も必要になってしまいます。

️まとめ

わんこが伸びをしているときは、基本的には微笑ましく見守ってオッケーです。

ただし、あまりに無意味に繰り返す場合や他の症状などを伴っておかしいなと思ったときには、ストレスや体調不良を疑った方がいいでしょう。

あまりにも伸びをする頻度が多かったり、痛がって鳴き声を上げていたりする場合は、なるべく早く動物病院の受診をおすすめします。


(獣医師監修:後藤マチ子)

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