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各地で行われるほおづき市の発祥! 愛宕神社の「千日詣り ほおづき縁日」が2024年6月23・24日に開催

さんたつ

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天然の山としては東京23区内で一番高い愛宕山のてっぺんにあり、参道の急な石段「出世の石段」で知られる港区の愛宕神社。2024年6月23日(日)・24日(月)に開催される「千日詣り ほおづき縁日」で、江戸時代から続く夏の風物詩をぜひ体感しよう。

慶長8年(1603)、江戸幕府が開かれる際、徳川家康によって防火の神様が祀られたことを起源とする愛宕神社。大鳥居をくぐると目の前にそびえ立つ、傾斜40度、86段の石段にはこんなエピソードが残る。寛永11年(1634)、3代将軍・徳川家光が石段上に咲く梅を取ってくるように命じたところ、家来たちはその急こう配にひるんだが、丸亀藩の曲垣平九郎(まがきへいくろう)は馬を巧みに操り、梅の花を取ってくることに成功した。平九郎は家光公によって「日本一の馬術の名人」と称賛され、一日にしてその名を全国に轟かせたという。

そんな石段は「出世の石段」と呼ばれ、上った先の愛宕神社では、江戸時代より毎年6月23・24日に「千日詣り」が行われている。この2日間、社殿前に設けられた茅の輪をくぐって参拝すれば、文字通り、千日分お参りしたのと同じ御利益があると信仰され、昔も今も多くの参拝客が訪れる。

また、千日詣りと同時に開かれていたのが「ほおづき縁日」。境内に自生しているホオヅキを煎じて飲むと、子供のひきつけや婦人病などに効くといわれ、「霊験あらたかな愛宕のほおづき」と評判だったという。ほおづき市というと、7月に浅草をはじめ全国各地でも行われるが、実はここ愛宕神社が発祥。江戸の歳時記を記した書物『東都歳時記』にも当時のにぎわいが掲載されているという。愛宕神社では他より少し時期が早いため、青い実をつけたホオヅキが並ぶが、徐々に赤く色づいていく様子が楽しめるのも醍醐味だ。さらに、愛宕神社のホオヅキは神官によってお祓いされたものが頒布され(有料)、ホオヅキを受けると特別に社殿内をお参りすることができる。

神官によってお祓いされたホオヅキが受けられる。

「境内の大規模修繕工事が完了し、新しい境内で行われる初めてのほおづき縁日です。ぜひお越しください」と愛宕神社の担当者。出世の石段を上って、千日詣りをすれば、最強パワーを手に入れられそうだ。

開催概要

千日詣り ほおづき縁日

開催日:2024年6月23日(日)・24日(月)

開催時間:9:00~18:00(祭り期間中のみ)

会場:愛宕神社(東京都港区愛宕1-5-3)

アクセス:地下鉄日比谷線神谷町駅・虎ノ門ヒルズ駅から徒歩5分

【問い合わせ先】

愛宕神社社務所☎03-431-0327

公式HP:https://www.atago-jinja.com/

取材・文=香取麻衣子 ※写真は主催者より提供

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