かながわ商店街大賞 大神商店会が特別賞 新しい形のまちづくり
第13回かながわ商店街大賞の受賞団体がこのほど発表され、大神商店会が「特別賞」に輝いた。大口駅東口の6エリアをつなぎ、企業や個人も参加する新しい形の商店会として2020年に誕生。会員同士や地域の多世代交流、若者が高齢者を支える地域づくりなどの活動が評価された。
かながわ商店街大賞は、商店街部門と大型店・チェーン店部門の2部門で表彰が行われる。特色ある取り組みを意欲的に実施している商店街や、そこへの加入や集客に顕著な功績がある店舗が対象となる。13回目の今回は、大神商店会を含む5商店街・2店舗が受賞した。
多世代がつながる地域
大神商店会は、現会長の小野寺知恵さんが発起人となり、大口・神之木・入江・子安・松見・西寺尾を対象エリアとして、2020年8月27日に発足された。発足の契機の一つとなったのが、新型コロナの流行。地域に少しでも元気を与えようと、温めていた「新しいまちづくりプロジェクト」を県商店街派遣コーディネーターに提案。2カ月後には、12の店舗・事業所のスターティングメンバーとともに活動が始まった。
同年10月には初の商店会イベントとして、現在も続く「オオカミフェスタ」を開催した。コロナ禍の初回は、地域の3カ所の撮影スポットを巡る散策イベントとして実施。徐々に会場の数や行われるイベントなどもパワーアップしていき、5回目の昨年は「食と音楽」をテーマに、過去最多12会場が参加するスタンプラリーイベントに。各会場では、多様な飲食ブースやコンサートなどが行われ、当日にはスタンプラリーの台紙を手にする地域住民の姿が各所で見られた。
若者の地域参加にも積極的に力を入れる。エリア内の西寺尾小学校とも様々な共同プロジェクトに取り組んでいる。22年には地域の魅力を紹介する手作りマップを作成。翌年には、まちの歌『みらいへつなごうオオカミタウン』を制作して、商店街イベントや区民祭りなどでは児童らと一緒に合唱も行った。
神之木地域ケアプラザを拠点に始まった高齢者向けスマホ教室では、指導役として専門学生が活躍。操作方法の勉強だけに留まらない、地域の若者との会話を通した交流が好評を博している。商店会が中心となりこうしたイベントを企画し、そこへの参加を通して多世代が交流し、若者が高齢者を支える地域づくりを進めている。
既存の形に捉われない挑戦的な取り組みは他エリアにも広がり、スマホ教室は六角橋や栄町などでも開催されるようになった。昨夏にはかなっくホールを会場として、一商店会としては大規模な防災イベント「エンジョイ!まなBOUSAI」も実施。活動の原動力は、地域に元気を与えたいとの思い。「今回の受賞も、地域の色んな人たちとのつながりや協力、応援があったからこそできたもの」と小野寺会長は感謝を口にする。
開運祭を開催
2月2日(日)には「大神開運祭」を開催。空くじなしの景品付きおみくじやハンドセラピー、開運占いを楽しめる。同商店会のキャラクターみこじんステッカーも配布。午前10時〜午後3時。会場は同商店会事務局オアシスデラーナ。(問)【電話】045・514・8619