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穎明館高校生 かるたの優秀読手に 石飛さん、7月に全国大会

タウンニュース

読手コンクールで優秀読手に選ばれた石飛さん

先月発表された第33回全国高等学校小倉百人一首かるた読手コンクールで、館町の穎明館中学高等学校に通う石飛ららさん(6年)が、上位3人に与えられる優秀読手に選出された。石飛さんは読手として、7月に行われる第49回全国高等学校総合文化祭香川大会(かがわ総文祭)への出場が決まった。

競技かるたは小倉百人一首のかるたの札を使う、老若男女が楽しめるスポーツ。取り手と呼ばれるプレーヤーによる白熱した札取り合戦が見もので、漫画「ちはやふる」などでも注目されている。

一方で、勝敗の重要な鍵を握るのが読み手だ。同コンクールは、百人一首かるたの「読み」の技術を競うもので、一首ごとに読み方の正確さはもとより、音程や間合い、声の力強さなどが評価の対象となる。

石飛さんは同校かるた部に在籍しており、取り手として練習に励む。昨年夏頃から読み手としても練習を本格化させ、顧問の三塚楓己教諭による指導の下、和歌の読みを吹き込んだ録音音声を昨年10月に同コンクールにエントリーした。

「頭で数かぞえ」

(一社)全日本かるた協会では読み方のポイントとして、歌を読む速度や余韻、間合いについて、標準とする秒数を厳密に定めている。読み手が取り手に与える影響は大きいため、「(選手が)取りやすいよう、頭の中で数をかぞえ、抑揚などにも気をつけている」と石飛さんは話している。

三次予選を経て

審査は三次まであり、順調に一次、二次予選を通過。今年3月に三次予選を通過すると共に、三次予選で上位3人に贈られる優秀読手にも選出されたことが石飛さんに知らされた。優秀読手に選ばれると、頂点を決めるため本戦であるかがわ総文祭への出場が決定したことになる。

顧問「声が通る」

かるた部の現在の部員数は中学・高校合わせて約20人。三塚教諭によると、石飛さんが入部した1年生のときから「ハキハキと通りやすい声の持ち主で、読み手向きだと思った」と素質を感じたという。

三塚教諭は、同協会A級公認読手の資格も持つ経験者で、前任校もかるたの強豪校だった。石飛さんは三塚教諭が部活動中に札を読むのを見て、読みの練習もするようになったという。

本番は実践形式

かがわ総文祭の百人一首かるた部門読手コンクールの部は、7月27日(日)から29日(火)まで香川県の高松市総合体育館で行われる。

競技部門には全国から予選を勝ち抜いたチームが出場。石飛さんら優秀読手3人が読み手を務め、最優秀読手も決定する。

石飛さんは「(実践形式なので)プレッシャーを感じるが、実力が発揮できるよう本番に向け今まで通りの練習をしていきたい」と大会に向けた意気込みを語った。

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