マイケル・ジャクソンの未発表音源12曲が見つかる ─ 公式リリース予定はナシ
“キング・オブ・ポップ”マイケル・ジャクソンの未発表音源12曲が発掘された。米が報じている。
まさに「お宝音源」と言うべき未発表曲の音源を見つけたのは、元カリフォルニア・ハイウェイ・パトロールの警官で、現在は専業主夫のグレッグ・マスグローブ氏。最近カリフォルニア州のヴァンナイズにて購入した倉庫に、12曲の未発表曲が収録されたテープが眠っていたそう。その倉庫は、かつてマイケルと仕事をしていた音楽プロデューサーのマイケル・ローレンが所有していたものだったようだ。
テープに収録されていた未発表曲は、マイケルがアルバム『デンジャラス』のリリース以前、1989年から1991年にかけて制作したものだという。「Don't Believe It」と冠された曲はメディアで流されるポップスターの噂を歌っており、別のテープでは、「Seven Digits」という曲のタイトルが死体安置所の遺体識別番号を指すとマイケル自身g説明しているそう。LL・クール・Jとのラップ・デュエット曲「Truth on Youth」では、マイケルによるラップも堪能できるそうだ。
ちなみに『デンジャラス』といえば、2024年11月に逝去した名プロデューサー、クインシー・ジョーンズとのコラボレーションにピリオドを打ち、テディー・ライリーを新たなプロデューサーに迎えた作品だ。マイケルのキャリアを語る上でも節目となるだけに、非常に興味深い。
マスグローブ氏は「ファンサイトをすべて見ました。すでに存在が噂されている曲もいくつかあり、少しリークされているものもありました。この世に出回っていない曲も2~3曲あります」と語る。テープには、マイケルと、ローレンと思われる人物が、レコーディングと創作過程について話している会話も収録されているとのこと。マスグローブ氏は「誰もこの音源を聴いたことがないわけだから、鳥肌が立ちました。マイケル・ジャクソンが実際に話したり、冗談を言い合ったりするのを聴くのは、本当に本当にクールでした」と感動を明かしている。
なお、マスグローブ氏と弁護人は2024年初頭にマイケルの遺産管理団体にテープを持ち込んでいるが、団体は独自の調査の結果、テープの購入を拒否したとのこと。団体はマスグローブ氏に対し、テープの所有権を要求しないこと、ただし楽曲や録音の著作権は(マスグローブ氏や今後の所有者ではなく)団体側にあることを明言している。したがって、現状では未発表音源が正式にリリースされることはない。
マスグローブ氏は近い将来、これらのテープをオークションに持ち込む予定。その具体的な価値は不明だが、マスグローブ氏とその周辺は7桁台(数百万ドル)が妥当と考えているとのこと。現在、テープはマスグローブ氏の手元にはなく、弁護士の管理のもと、安全な設備下で保管されている。
マイケルの未発表音源といえば、2014年に発売された「XSCAPE」は、マイケルのボーカルに一切手を加えず、世界未発表の“新曲”で構成した一枚だった。2017年には「Bible」という未発表アルバムがオークションに持ち込まれた事例があるほか、未発表デモテープが「盗品ではないか」という理由でオークションサイトからされた経緯もある。
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