スーパーで出会ったキアヌ・リーブスの〝そっくりさん〟に4.4万人驚がく 「空目w」「ウソはついてない」
2024年12月24日、とあるXユーザーから次のような写真が投稿され、いま話題となっている。
袋入りの野菜に、「きぬあ りーぶす」という文字が大きく記されている。英語だと、QUINOA LEAVES。
う~ん、絶対にキアヌ・リーブスに空目するネーミング。
Xユーザーの「ひすい」さん(@HISUI_NAZO)が「こんなの買っちゃうに決まってるじゃないですか」というコメントを添えて投稿したこの1枚には、4万4000件の「いいね」(12月27日時点)のほか、こんな声が寄せられている。
「センス抜群」 「上手いネーミングですね、買います」 「キアヌとキヌアの空目w」 「キアヌリーブス大好きです」 「何一つウソはついていない、というのが凄い」
キヌアとは、南米原産の雑穀。最近は結構一般的になってきた食材で、栄養素が豊富に含まれるため、スーパーフードと呼ばれることもあるらしい。よく見かけるのは粒つぶの種だが、リーブスも食べられるようだ。
一方、「キアヌ・リーブス」は有名な映画スター。『マトリックス』シリーズ、『ジョン・ウィック』シリーズなど、数々の代表作で知られる。ロックバンド「ドッグスター」のメンバーでもある。
「きぬあ りーぶす」と「キアヌ・リーブス」。「もうどっちがどっちか?」とつぶやく投稿者「ひすい」さんと、「きぬあ りーぶす」を生産販売する「M式水耕研究所」(愛知県弥富市)に話を聞いてみた。
「もうどっちかわかんなくなってきた!」
投稿者「ひすい」さんは、24年4月に東京・渋谷にオープンした100%ヴィーガン食レストラン「ロータスカフェ東京」のスタッフだ。立ち上げにも携わり、レシピ開発も務める。
美味しい野菜料理を提供していることもあり、普段から野菜のチェックは欠かさない。
そんなひすいさんが「きぬあ りーぶす」と出会ったのは、12月24日。自宅近くのスーパーでのことだった。
「珍しい野菜を使った料理を作るのが趣味で、野菜コーナーでは常に目を光らせています」(ひすいさん)
「きぬあ りーぶす」は店の仕入れとは関係なく、個人的に購入。「味もレタスみたいなものですが、美味しくいただきました!」と語る。
「俳優のキアヌ・リーブスは大好きです。もちろん『マトリックス』も好きです」というひすいさんは、X上の思いがけない大反響に驚くばかり。「もうどっちかわかんなくなってきた!」とつぶやいた。
水耕野菜の認知度を高めたい
ところで、「きぬあ りーぶす」を生産販売しているのは、愛知県弥富市にある「株式会社M式水耕研究所」である。Jタウンネット記者が電話で取材を申し込んだところ、同社役員の村井邦大さんが応じてくれた。
「私どもは、1971年より日本の水耕栽培プラントの開発、販売を専門に行ってきました。 プラントの設置面積は、累計で223万平方メートル(東京ドーム約48個分)を超え、件数ベースでも1300件を超える、水耕栽培のパイオニアです」(村井邦大さん)
50年以上の経験とノウハウの蓄積を活かして、水耕野菜の普及活動も行っている。その一つが、「きぬあ りーぶす」。キヌア、アマランサス、サンチュなどをミックスした野菜セット(50グラム)だ。
従来は病院食向けなど用途が限られていたが、約1年前、一般消費者向けに商品化した。2024年、スーパーなどにも流通するようになったという。関東では、スーパーナニワヤ麻布十番店、オオゼキの各店舗、横浜水信のラスカ平塚店、ラスカ小田原店などに置かれている。
「きぬあ りーぶす」というネーミングだが、「商標登録はとりました」とのこと。某映画スターの名前に似ていることは、やはり意識していたらしい。「水耕野菜の認知度を高めるために、あえて......」と、村井さんは笑う。
水耕野菜の市場を広げるには、なるべく大消費地に近い場所で生産し、流通させる必要がある。「きぬあ りーぶす」で認知度UPを図る一方、水耕栽培プラントの販売にも力を注ぐ狙いのようだ。
「食の安心・安全・安定の観点から、水耕栽培の必要性が近年、再確認されています」と、村井さん。「きぬあ りーぶす」の次は何だろう?