2月28日、新宿アルタが45年の歴史の幕閉じる
首都圏を中心に、馴染み深い建物の閉館が相次ぎ、街の景色が次々と入れ替わっている。そんな中、新たに「新宿アルタ」が2025年2月28日(金)をもって閉館するというニュースが届いた。45年間にわたって日本全国の人々に親しまれてきた象徴的な存在が、ついに幕を下ろす。
新宿アルタは1980年4月、新宿駅東口駅前にオープン。名前の由来は、「既存の枠にとらわれない」という意味の「Alternative」にちなんでいる。世界で初めて大型街頭ビジョンを備えた商業ビルとして誕生し、ファッションビルと放送スタジオを併設する革新的な施設として、当時大きな話題を呼んだ。
また、1982年から2014年まで放送された人気バラエティー番組「笑っていいとも!」の公開収録が行われていたことで、エンターテインメントの発信地としても広く知られている。それ以外にも、地下2階から地上6階まで衣服や雑貨を販売するショップが並び、トレンドの発信地としても存在感を放っていた。
さらに、当時としては珍しい大型ビジョンも備えていたことから街のシンボルとなり、多くの人が待ち合わせ場所に使った。加えて、丸ノ内線改札付近の地下通路から地上へ出る際の通り道になるなど、人々の日常に溶け込んだ場所でもあった。
閉館のニュースは寂しいものだが、最後の瞬間まで新宿アルタを楽しみ、これまでの歩みに感謝したい。現在館内では、写真家の後藤武浩が撮影した、新宿アルタにゆかりのある芸能人の写真と直筆メッセージを展示する閉館企画「ALTA friends」が開催されており、多くの人が訪れている。
22日(土)〜28日(金)には、「まちかど画廊」とのコラボレーションによる、グランドフィナーレ限定アイテムを4種類販売。ほかにも、閉館に向けた特別イベントも多数企画されているので、詳細は特設ウェブサイトで確認してほしい。
街のメディアとして新宿の発展とともに歩み、一つの時代を築いた新宿アルタ。閉館後、その代わりとなるような新たなスポットが誕生するのか、今後の展開を見守りたい。