【動画】「米まずい」発言の中川幹太上越市長謝罪会見全記録 進退「思い至っていない」
兵庫県三田市周辺の主食用米について「まずい」などと発言した問題で新潟県上越市の中川幹太市長は2025年7月9日、記者会見し「軽率で極めて不適切な発言だった」として謝罪し、発言を撤回すると表明した。10月の市長選に2期目を目指して立候補を表明している中川市長だが進退については「まずは関係者への謝罪が優先で、思いが至っていない」と述べた。
三田市の田村克也市長からの抗議状に対し、中川市長は8日に「謝罪状」を送り、9日午前に田村市長と電話会談したことを明らかにした。田村市長からは「(三田産米と兵庫県産米の)信頼回復に向けて努力してほしい」との要請があったと説明した。三田産米の信頼回復について問われた中川市長は「あらためて考える」と述べるにとどめた。
中川市長は2021年の就任以来、差別発言や不適切発言を繰り返しており、市議会は昨年7月に辞職勧告決議を可決している。昨年の工場労働者めぐる学歴差別発言後の記者会見(2024年6月27日)で中川市長は「二度とこういうことを起こさないよう決意する」と述べていた。当時の決意について記者が問うと「とにかく三田市民など関係者への謝罪とおわびが最優先。とにかく反省しながらやっていく」などと述べた。
《画像:中川上越市長が田村三田市長に送った謝罪状》
中川市長のこれまでの不適切発言
日付
発言内容
場所
2022年4月
「直江津に商店街はない」「若い世代で高田本町を中心市街地だと思っている人はいない」
若手商店主らとの会合
2022年6月
「人を傷つけたら、げんこつをくれるぐらいでいい」
市民対話集会
2023年6月
特例校の設置で「(地元出身の)事務次官がいるのは有利」
市議会一般質問
2023年7月
市内の私立高校について「レベルが下の方にある」
市と新潟経済同友会の懇談会
2023年8月
「全ての人が幸せになる施策はない」
市民対話集会
2023年8月
「祭りをやっていると、熱中症で倒れる人はいる」
定例記者会見
2023年9月
コシヒカリの仮渡し金について「焼け石に水。全く役に立たない」
市議会一般質問
2023年12月
保倉川放水路の概算事業費について「1300億円という数字についてもまだ曖昧」
市議会一般質問
2024年6月
「高校卒業程度のレベルの人で、頭のいい人だけが来るわけではない」
市議会一般質問
2024年6月
「市役所では高卒でも部長になった人もいる」
報道陣の取材
2024年8月
郷土の戦国武将「上杉謙信」を「上越謙信」
定例記者会見
2024年9月
「赤十字」を「あかじゅうじ」
定例記者会見
2025年1月
佐渡島の世界遺産登録を「土佐の世界遺産」
上越商工会議所の新春会員交流会
2025年7月
兵庫県三田市周辺の米について「まずい」「おいしくない」
ふるさと納税専門官の委嘱と専門学生への特別授業
市議会などの議事録や取材にもとづいて作成