海上釣堀で流行る予感?? 感度抜群、手返しよしの「ミャク釣り」とは?
どうも、夢でも釣りするHAZEKINGです。
手ぶらでもお手軽に高級魚が釣れちゃう人気の海上釣堀。以前の記事では代表的な「ウキ釣り」と施設の利用方法についてご紹介しました。
海上釣堀ではマダイやブリ、シマアジなど釣れる魚種は多種多様で、それだけエサの種類や仕掛、釣具も豊富です。そこで今回は、釣法の新ジャンルとして近年注目を集めている「ミャク釣り」について紹介したいと思います。
海上釣堀・ウキ釣り参考記事:大物ゲット!? 初めての海上釣堀!超お手軽に楽しむ施設利用の手引き
ミャク釣りは、毎年、各釣具メーカーから専用ロッドが続々と販売されており、最も熱いジャンルといっても過言ではない釣法。そんなミャク釣りの魅力は、何といってもそのダイレクトな感触です。大型魚のアタリ、引きが直接手元に伝わってくる刺激はたまりません。ただし、レンタル品はまだまだ少なく自分で用意する必要があります。
海上釣堀におけるミャク釣りが一体どういった釣法なのか、必要な釣具も含めてご紹介しましょう。
海上釣堀とは?
まず海上釣堀とは、一般的に海の上に設置された生簀(いけす)にタイやブリを放流している釣り堀です。その最大の魅力はお手軽さと美味しい高級魚! 施設によっては手ぶらで行けるほどレンタル品も充実しています。また、スタッフの方が丁寧にレクチャーしてくれるので、初心者の方でも比較的かんたんに釣りを楽しめます。
過去に私の友人は、初体験で5尾も釣り上げたことがありました。そう、海上釣堀は老若男女問わず楽しむことができる施設なのです。また、釣れる魚はどれも美味しい魚ばかりで、イシダイやクエなど季節限定の魚もいるので1年中楽しむこともできます。
初挑戦でも釣果はバッチリ!
期間限定のイシダイ
海上釣堀における「ミャク釣り」
そのメリットとデメリットとは?
今回ご紹介する「ミャク釣り」。仕掛をかんたんに説明すると、道糸にハリとオモリだけといった仕掛です。ウキが付いていないのですごくシンプルです。そこで、「ウキ釣り」と比較して「ミャク釣り」のメリット、デメリットをご紹介します。
メリット1:自由なレンジ調整
素早く上下にタナ合わせできるミャク釣りはレンジ攻略に強い釣り方です。ミャク釣りで使用するリールは、仕掛の水深が表示されるカウンター付きのリール。なので、攻略したい水深までラインを出せばかんたんにタナ合わせができます。
手元のカウンターで水深を確認
一方ウキ釣りの場合、スピニングリールを使用しているので、タナを合わせるにはウキ止めの位置を毎回調整する手間がかかります。
ウキ止めで水深を調整するメリット2:超高感度
海中に投入した仕掛は竿先からラインが一直線に伸びます。そのため竿の感度が高く、エサの小さなエビの動きが振動となって手元に伝わるほど。ミャク釣りの場合だけ判断できるアタリがあるほどです。
たとえば、魚がその場でエサを食べる居食いは、ウキ釣りだとウキが沈まないので見極めは困難。しかしミャク釣りでは、そんな居食いのアタリも手元へ重みとして伝わってきます。今まで取れなかったアタリが取れる可能性が高いのです。
竿先の動きと手元の重量感がアタリを知らせてくれます
体長2cmの小さなエビの動きでさえ、竿先を振るわせますデメリット:攻略範囲が限られている
ミャク釣りは竿先から直下に仕掛を投入するので、届くのは竿の長さ分だけ。自分中心に半径3.5m程度が攻略対象になります。一方、大型生簀の場合、サイズは幅15m×15m。魚が中心に固まってしまうと仕掛が届かないので、手も足も出なくなってしまいます。
海上釣堀の大枠。幅15 m×15m
ウキなら中心に投げることができるので、攻略範囲が広いのです
そこで、サブプランとしてウキ釣り用のタックルを1本用意しておくと、広範囲に探れるのでおすすめですよ。
仕掛が組まれたウキ釣りセットを使用すると、準備の時間が節約できるので2本竿を出す場合はとくにおススメです。
かんたん道糸付き 海上釣堀真鯛セット(ハヤブサ)
「ミャク釣り」のタックル
今回は私が使用しているミャク釣りのタックルをご紹介しましょう。まだまだ流通しておらず、海上釣堀でもレンタル品はほぼないのが現状…。自分でそろえる場合は参考にしてみてください。
ロッド
近年、ミャク釣りに特化した専用設計ロッドが次々と発売されています。今回紹介するのはシマノのシーリア ベイトサグリ。ベイトリール専用のグリップが装着されているためとても握りやすいですね。しっかり力を込めることができるので、大物とのファイトもやりやすいですよ。
また、スパイラルガイド構造で、リールから出た糸が竿先では真下を向くオリジナル設計。ウキ釣りのように投げることはできませんが、真下に落とせるので感度がよく、糸絡みが少ないです。
さらに、並継タイプなので穂先の取り換えも自由。使用するエサとオモリに応じて硬さの異なる穂先を使い分けることができるので、常に最高の感度を維持できます。
ガイド
上が純正、下がカスタム、穂先の細さと長さが違うので感度が変わりますリール
ミャク釣りの場合、レンジ調整が最大のキモ! そこで水深が表示されるカンター付きの両軸リールがおすすめです。また、性能面では青物に対応できるドラグ力が必要です。5.0kg以上を目安に用意するといいでしょう。
水深がパネルに表示される両軸カウンターリール
ライン容量はフロロカーボンラインが20m巻ければ問題ないので、とくに気にする必要はありません。(船釣りで使用しているリールを使っている)私の場合は、150規格のリールにPEライン1.5号を150m下巻きして、その上にフロロカーボンライン16lbを20m巻いています。
海上釣堀の生簀は県の規制で基本的に水深は8m~20m。水深程度の長さあればほぼすべての海上釣堀で対応できます。また、予備のラインを1つ持っていくとラインブレイクしても安心です仕掛
今回の実釣で使用した自作の仕掛をご紹介したいと思います。まだまだ改良の余地があるので、あくまで一例として参考にしてみてください。
①用意する釣具パーツ
仕掛を自作する場合、以下のアイテムを用意しましょう。
青物ねらいのハリ。海上釣堀 糸付 大物スペシャル
マダイ、シマアジねらいのハリ。海上釣堀 糸付 真鯛・青物
クッションオモリ。名人の道具箱 海上釣堀 ハイパークッション
発光玉。ハード100入 着色
そのほかのパーツ
②仕掛図
仕掛図全体
自作仕掛図
仕掛図の順でパーツを組んでいきます。できた仕掛は収納具にしまうと取り出しが楽です。
自作仕掛をベンリ巻に収納すると持ち運びが楽チン
③すべてセットされた市販品もアリ
初めてミャク釣りに挑戦するなら市販品を買うのもアリ! 現在、海上釣堀ミャク釣り用の仕掛も販売されています。仕掛を組むのが不安な方は、市販されているものを購入すれば準備は確実です。
すべてセットされた市販品もある
「ミャク釣り」の釣り方
では実際に、海上釣堀でのミャク釣りの釣り方(手順)を見ていきましょう。
まずは根掛かりしないよう水深を測ります。仕掛に「底取り器具」をセットすれば準備OK。仕掛が水面の高さにある状態でゼロ設定をして、仕掛を落としていきます。ボトム(底)まで落とし着底したらそれが水深です。釣っている最中はそれ以上仕掛が沈まないよう、こまめにカウンターを確認してください。
底取り器具を使用するとかんたんにタナ合わせできます
アクションはエサによって違います。
ダンゴなど柔らかいエサはハリから外れやすくアクションは不向き。ゆっくりと上下させて海中でエサの存在をアピール、味やニオイを拡散させましょう!
私がよく使うダンゴエサ。3種類以上あるとローテーションが安定します。釣り堀によってはバラけタイプが禁止されている場合もあるので注意しましょう。※正徳丸ではバラけタイプが禁止されています
落とすときはエサが崩れないよう、ゆっくり手でラインを出してあげましょう
一方、シラサエビやイワガニ、キビナゴなど生エサは比較的エサ持ちがいいのが特徴。エサが生きているよう細かく竿を振ってアピールしましょう! もちろん、その日のパターンがあるので、アクションをかけずにステイするのもありですよ!
細かく竿を振ってアクション
ミャク釣りで手返しよく!
フォローにウキ釣りで釣果アップ!!
先日は仲間10人で大枠(1つの生簀)を貸し切っての釣行! 「海上釣り堀正徳丸」さんにお世話になりました。受付を済ませて釣り開始です!
こちらの釣り堀では前日にマダイが放流されているため、朝一は高活性! 通称「モーニング」と呼ばれる時間帯です。この高活性なマダイにターゲットを絞って、ミャク釣りでねらってみました。
まず使用したエサは定番のダンゴエサ! 生簀の水深は8mなので水深6mからエントリー! 3分経ってアタリがなければ0.5mずつレンジを下げていきます。
すると水深7.5mのタナで待望のアタリが!! 居食い特有の、竿先にアタリの出ないずっしりとした重みだけ手元に伝わってきました。このアタリはウキだと判断しにくい微妙な変化。さすがミャク釣り専用ロッドです。そしてマダイは即アワセが基本! 素早くフッキングしてファイトに持ち込みました。強烈な引きがダイレクトに伝わってくるのでいつも以上に興奮してしまいました!
マダイヒットシーン
釣れたのは良型マダイ! そのあともアオイソメ、イワガニとエサをローテーションさせて連続でキャッチに成功しました!
釣れたマダイ
その後アタリもひと段落して、青物が放流されました。生簀内のブリは一気に活性が上がってまたまたチャンス到来です。私も「ウキ釣り」に切り替えてアジを生簀の中心で泳がせてみました。
アジは鼻先にチョン掛け
ウキがスっと沈んだタイミングで一呼吸おき、完全に飲ませてからフッキング! 5分間の死闘(?)を経て、正徳丸のブランド魚「伊勢ブリ」を釣り上げました!
コツは沈んでから一呼吸をおいてハリを飲ませてフッキング
伊勢ブリ
そのあとも「ミャク釣」りと「ウキ釣り」を繰り返して、仲間たちとマダイ32尾、ブリ3尾、シマアジ4尾、イシダイ1尾の、計40尾釣り上げることができました。そして、肝心の「ミャク釣」ではマダイが10尾と、手返しよく釣り上げることができ大満足できました。
ちなみに、釣れた魚は神経締めしてくれるので、専用の調理場でウロコと内臓を処理して持ち帰りました。(みんなより先に上がって40尾をさばいていた私。実はそのあとさらにブリ1尾とマダイ5尾を追加されたので、発狂してしまいました……)
そして釣れた魚はどれも絶品。今回は伊勢ブリをしゃぶしゃぶにして美味しくいただきましたよ!
釣った魚は調理場で処理して、新鮮な状態で持ち帰れます
伊勢ブリは脂ノリノリです
今回は海上釣堀で楽しむ「ミャク釣り」についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
ミャク釣りの仕掛はオモリとハリのみ。一見シンプルですが、サイズや位置を工夫すれば、さらに釣果が伸びます。また、ミャク釣りはレンジ調整と感度にひじょうに優れているので、範囲内に魚が寄っていれば手返しよく釣り上げることができます。
マダイ以外にもシマアジや青物も十分ねらうことができるミャク釣り。ぜひ自分好みのオリジナル仕掛を組んでねらってみてはいかがでしょうか?
もちろん、サブプランとしてウキ釣り用のタックルがあると、あらゆるシチュエーションにも対応しやすいのでコチラもお忘れなく。
また、今回の釣行の模様はYouTubeにもアップしているので、ぜひチェックしてみてください。
海上釣り堀攻略のカギは時間帯!?各魚種を狙うタイミングを大公開!in正徳丸
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レポーター
プロフィール:HAZEKING
東海エリアを中心に活動する釣りユーチューバー HAZEKINGです。エリアトラウト、ハゼ釣り、海釣り、ロックフィッシュなど釣りジャンルは全部! 今も自身の新ジャンルを開拓しています。初めて魚を釣ったときの感動をみなさんと共有するためSNSをスタートし、HEATでは1人でも多くの方に釣りの魅力を伝え、「よし、明日釣りに行こう!」と思ってもらえるような記事を執筆したいと思います。
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