逆風の中、政府は秋の自民党総裁選前の衆議院解散・総選挙見送りへ。
6月5日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、政府が秋の自民党総裁選前の衆議院解散・総選挙を見送る意向を示したことについて意見を交わした。
岸田総理は、秋の自民党総裁選前の衆院解散・総選挙を見送る方向で調整に入り、周囲にこうした意向を伝えた。自民の派閥の政治資金規正法違反事件を巡る逆風が強いことから、当面は経済の好循環の実現や政治の信頼回復に集中し、岸田総理が総裁選で再選を果たせば、秋以降の解散を慎重に検討する考えだ。
総理は官邸で「今は政治改革を出すこと以外の事は考えていない」と述べた。
今国会では、規正法改正案の成立に万全を期しつつ、経済政策やG7・先進7ヵ国首脳会議をはじめとする一連の外交などに注力する姿勢を示したものだ。衆院解散は行わないことを基本方針とし、流動的な終盤国会の情勢を踏まえ、最終判断する。
寺島尚正アナ「解散は総裁選以降に、ということは、9月いっぱいで総裁の任期が満了しますから、それ以降ってことになりますね?」
森永康平「そうですね。まあでもここ最近あった各地方……知事選であったり補選であったりの結果を見ると、まあ自民党にとっては逆風っていうか、明らかに国民の反感を感じる結果になっていますから、普通に考えれば『今、選挙をすると』っていうのは当然思うところでしょうから、必然的にこうなるだろうなと。去年の段階では今頃ぐらいにやるつもりだったのかも知れないですけど、結果的にやらなくて彼らからすれば正解だったなと思うのが、いわゆる選挙のタイミングで仕掛けた定額減税がすごく評判が悪いですよね」
寺島「そうですねえ」
森永「そういう意味では、なんだかんだ運が良かったというかね、変にこのタイミングでやっちゃってたら、各地域の補選や知事選の流れプラス定額減税を良かれと思ってやったら
大批判が起こったということで、超逆風の中の選挙ってことになるでしょうから、そういう意味では見送るっていうことは、僕が同じ立場だったらそうするだろうなって気がしますよね(笑)」
寺島「でもこの先、支持率が上がる要素はあるのかっていうと、何かありますかね?」
森永「まあ何か今の時点で、もう一発何かやろうかなって考えているのか、そこまでは実は考えられてなくて、とりあえず今やるとまずいっていうことから先送りしただけっていう。僕はもちろん前者の、ちゃんと何か秘策があると」
寺島「経済を良くしていくようなね」
森永「そうですね、そういうのが出てくればいいと思いますけど、まあチャンスなのは、結局その、立憲民主党の幹部の発言とかを見ると『消費減税は出来ません』って言ってくれてるわけだから、それはまだ逆転の一手は打ちやすいと。逆にこれね、野党がまともな経済政策とか言い出しちゃったら、もう若干詰んでしまってる形になりますから」
寺島「沈むのみという感じになっちゃいますからねえ」
森永「そうですね。秘策を打つと言う余地は残っているという気はしますけどね」