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伊賀ドキの人 当たり前の生活送る手助けを

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笑顔で車椅子を押す吉住さん(左)

吉住誠弘さん(35)

 人と関わることが好き――。三重県名張市内の児童養護施設で保育士として約10年間勤務した後、今年7月に同市桔梗が丘5番町で「なまえ福祉タクシー」を開業した。「障害のある人が当たり前の生活を送れるよう、手助けできれば」と話す。

 約15年前、2歳離れた弟がバイクの交通事故で半身不随となり、弟や両親の苦労を肌で感じてきた。福祉タクシーの開業は、似たような状況の家庭の負担を少しでも減らしたいという思いからだ。

【私のお気に入り】愛用しているパスケースと名刺入れ。開業にあたって妻からプレゼントされた。青色が好きで、見ると励まされるという。

 屋号の「なまえ」は、妻と長女と次女の名から1字ずつ取り、覚えてもらいやすいようにと名付けた。ベッドから車までの移動を含め、通院や買い物などの送迎を行っており、伊賀地域が発着地であれば遠方への外出も対応している。「車椅子を利用する人はもちろん、高齢で免許を手放した方にも気軽に利用して頂けたら」と話す。

 開業に当たっては、第二種運転免許を何度もチャレンジして取得した。ホームヘルパー2級も持っており、今後の業務のために専門知識を更に身に着けようと意欲を見せる。保育士の経験も生かし、子どもの急な発熱や習い事での送迎などもしていきたいという。

 車椅子の人でも単身で住めるバリアフリーのアパートを建設するのが夢で、「そのためにも福祉タクシーの仕事を軌道に乗せたい」と話した。

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