春の陸っぱりヒラメ釣りの代表的なポイント3選 大型にこだわるなら磯がベストか
三寒四温で環境が変わりやすい春。この気難しい時期に春ヒラメを狙うために最も重要なのは、ポイント選びだ。ここでは、代表的な3つのフィールドを紹介しよう。
春ヒラメはポイントで決まる!
春になると、甲殻類や小魚といったベイトが動き出し、それに伴いヒラメや他のフィッシュイーターも活発に行動を始める。しかし、環境の変化が激しいこの時期は、魚の活性が急に落ちることも少なくない。
そんな状況でも、環境の変化が穏やかなポイントを見極められれば、春ヒラメとの距離をグッと縮めることができるだろう。ここでは、春ヒラメを狙うのに適した3つの代表的なフィールドを紹介する。
漁港やワンド
冬から早春にかけて、ヒラメの居場所は回遊型と居着き型で異なる。回遊型は水温が下がると沖の潮が良く効いている深場へ移動するが、居着き型のヒラメの中には水温の変化が穏やかな漁港やワンドの奥にとどまり、目の前を通るベイトを待ち構えているタイプが存在する。
また、こういった水温が下がる時期に岸から近い場所に居着いてる個体は、体力のある大型であることも多く、ヒラメアングラーにとって夢の座布団級に出会える可能性を秘めた激熱ポイントだ。
潮の流れが適度にあり、ベイトの気配がある漁港やワンドでは、じっくり粘る価値があるだろう。
流れ込み
冬から春にかけて、流れ込みもまたヒラメを狙う上で外せないポイントとなる。流れ込みにもいくつか種類があり、工場などから流れる温排水や河川から続く用水路などがある。
用水路
河川に続く細い用水路のような流れ込みは、ハク(ボラの幼魚)や稚鮎といった川を遡上するベイトが豊富。それを狙って多くのフィッシュイーターが集まってくる。
さらに、河川に繋がる場所は常に水が動いているため、魚の活性が高くなりやすい。見かけたら、必ずキャストしておきたいポイントだ。
温排水
工場などから流れ出る温排水エリアは、周囲が低水温でも局所的に水温が高いため、それにつられて色んな魚が集まってくる。ヒラメもまた例外ではない。
特に注目したいのが、海産物加工場からの排水だ。牡蠣や海苔などの加工場は排水にも豊富な栄養が混ざっているため、それを求めて大量のベイトが集まる。季節に関係なくこのようなポイントは、ベイトを狙った大小のヒラメが居着きやすいので、見つけたら積極的に狙ってみよう。
磯
ヒラメといえばサーフや堤防での釣りをイメージする人が多いが、実は磯も通年を通してヒラメに出会える確率が高い場所だ。
磯には、ゴツゴツした岩場だけでなく、砂地と根が点在するエリアも多い。ヒラメは、そのような底が砂地でありながら、適度に根があるポイントを好む。磯は栄養豊富な環境のほか、隠れやすい場所も多いので、エビやカニなどの甲殻類や小魚が集まる。それを捕食するヒラメの個体数も多いのが特徴だ。そして、何と言っても磯には環境の良さからか大型のヒラメが着いていることが多い。むしろソゲサイズを釣るほうが難しいと言う人もいる。
特に瀬戸内エリアなどは、ヒラメが好む砂地の磯が多く、アクセスの不便さからプレッシャーが低いため、ヒラメの楽園となっている場所も存在する。ただし、磯は足場が悪く、滑落や高波による事故のリスクもあるため、安全確認と十分な装備を整えて挑戦しよう。
<押田利一/TSURINEWSライター>