「独学」か「他力」か...。「記憶脳タイプ」に合わせて学習方法を選ぼう!【脳内科医が提言】
「脳はいくつになっても成長します」と話すのは、脳内科医、医学博士の加藤俊徳先生。発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家として、小児から超高齢者まで1万人以上を診断・治療してきました。加藤先生の書籍『衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方』(KADOKAWA)では、「記憶力」を脳科学的な視点で分析し、一人ひとりに合った「記憶法=記憶脳タイプ」を具体的な例とともに紹介しています。「最近、物忘れが多い」とお悩みの方も、自分の「記憶脳タイプ」を理解することで、どんどん物事を覚えられる可能性があるのです! 今回はこの本の中から「記憶脳タイプ」を理解するために知っておきたいことをご紹介します。
※本記事は加藤俊徳著の書籍「衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方」から一部抜粋・編集しました。
男性は視覚系タイプ、女性は聴覚系が多い?
あくまでも傾向の話ではありますが、男性は視覚系が強い人が多い傾向にあり、およそ6割ほどが視覚脳タイプです。対して、女性は聴覚系が優位な人が多く、全体のおよそ8割ほどを占めると言われています。
視覚系が強い人は、文字による情報が入りやすいため、聞きながらメモを取るなど「可視化」することでより情報を処理しやすくできます。
また、「見た目から入る」というのも視覚系脳番地の働きです。たとえば、何かを習得する時にかっこいい道具を揃えることや、憧れの素敵な先生のもとで学習するといったことで、意欲が湧きやすいのも視覚系タイプの特徴です。
聴覚系が強い人は、耳から入ってくる情報をうまく処理することができるため、たとえばテレビを見ている時に、テロップや字幕を見なくても話し言葉が頭に入ってきやすく、理解もしやすい傾向にあります。
視覚系タイプは独学、聴覚系タイプは他力学習が得意
視覚系タイプか聴覚系タイプで、エピソード記憶として残りやすい方法が違うということは、おすすめの勉強方法も異なります。
視覚系タイプは独学、つまり自力学習に向いています。自分自身で勉強するのに向いているため、テキストなどでの勉強法が適しています。授業を受ける際には、音だけで聞くのではなく、黒板やホワイトボードの板書を見て、自分自身で要点をまとめることで視覚系の得意な授業の受け方に持っていくことができます。
同じ視覚系でも、言語に強いのかイメージに強いのかで個人差があるため、参考書などを購入する際には、実際に中身を見て、自分がわかりやすそうだと思ったものを選んでください。
視覚系タイプはその名の通り視覚情報を入手しやすいので、机の上をきれいにすると、気が散らず勉強に集中することができます。何かを覚えようとする際に、デスクの周りを少しだけ片付けて、視野に入るものを少なくしましょう。少しの手間で、インプットの効率が格段に上がります。
対して、 聴覚系タイプは、他力学習向きです。他の人が発した「音」による刺激で脳が活性化されやすいため、オンライン・オフライン問わず、耳から情報をキャッチする勉強法を主軸に置くことで良い学習効果が得られます。また、ラジオ講座やオーディオブックなども聴覚系タイプに向いているでしょう。
聴覚系タイプは、積極的に質問をすることでさらに記憶が定着しやすくなります。
「どう質問しようか」と意識をすることで、聴覚系の注意力は格段にアップします。質問はある程度の理解を経た上で発生する疑問のため、理解系脳番地・伝達系脳番地も働いて、脳への刺激が持続することにもなります。
他の人の質問に対する答えを聞くよりも、自らの理解系・伝達系を動かした方が、聴覚脳タイプにとって長期記憶に残りやすくなります。