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HYDE、10月25日『HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR -JAPAN FINAL-』オフィシャルライヴレポートが到着!また、HYDEオリジナル・アルバム「JEKYLL」2026年春発売!

WWSチャンネル

HYDE※カメラマンクレジット(石川浩章、松田徹也)

日本を含め世界10ヵ国全16都市を巡るワールドツアー【HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR】を敢行中のHYDEが10月25日、26日の2日間にわたって日本国内において年内最後のワンマンライヴ【HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR -JAPAN FINAL-】を千葉県・幕張メッセ国際展示場 9-11ホールにて開催。今ツアー最大規模となるステージと圧巻のパフォーマンスで2日間で24,000人を魅了した。


【写真】今ツアー最大規模となるステージと圧巻のパフォーマンスで2日間で24,000人を魅了したHYDE(全9枚)

 2024年10月にリリースした最新アルバム『HYDE [INSIDE]』を携え、今年6月からスタートしたツアーも大詰め。振り返れば昨年もアルバムリリース前からそのタイトルを冠し、ライヴハウスツアー【HYDE [INSIDE] LIVE 2024】、アリーナ公演【HYDE [INSIDE] LIVE 2024 -EXTRA-】、ワールドツアー【HYDE [INSIDE] LIVE 2024 WORLD TOUR】と精力的に国内外を駆け巡ってきた足掛け2年にも及ぶ旅が、そのゴールに先んじて、HYDEの母国・日本にてついに集大成を迎える。

 幕張メッセはHYDEにとってワンマンライヴはもとよりイベントなどでも数えきれないほど出演してきた、いわばホームと呼ぶべき会場だ。かつて10月のこの時期にはHYDE主宰のイベント【HALLOWEEN PARTY】などハロウィンにちなんだライヴもたびたび開催されるなどファンの思い入れも深い。この【JAPAN FINAL】もハロウィン間近とあって、会場内にはハロウィンスペシャルメニューも用意したフード&ドリンクエリアや、ボディ・フェイスペイント、オリジナルアレンジのヘアセットができるブース等のホスピタリティエリアが設けられ、ちょっとしたテーマパークの様相。ライヴエリアにもカボチャやモンスターのオブジェが配されてお祭りムードを盛り上げている。

 なお、客席は、心置きなく暴れたい人のためのモッシュピットエリア(男女ブロック別)やアイランドサークルエリア(男女混成)をはじめ、フロア後方には親子連れでも安心なファミリーベンチエリア、落ち着いて楽しみたい人向けの座席指定エリアなど、観客の観覧スタイルに合わせたレイアウトが施されているのも特筆すべきポイントだろう。年間50本近く、あるいはそれ以上のステージに立ち続け、ライヴを知り尽くしたHYDEだからこそ成せる細やかな配慮。誰もが自由に楽しめる空間がそこには広がっていた。

 開演時刻を回ると同時に登場したのはゲストアクトのBAND-MAIDだ。メイドの衣装に身を包み、ハードロックを基調としたサウンドを鳴らしてワールドワイドな人気を博している彼女たちのハイテンションなステージがオーディエンスを揺らしにかかる。HYDEに敬意を表して披露したL'Arc-en-Cielの「HEAVEN'S DRIVE」のカヴァーには場内も大興奮。

 そうしてすっかり温められた空気は、HYDEによってさらに灼熱へと激化した。ステージを覆う黒幕がゆっくりと上がり、今ツアーの象徴とも呼ぶべき巨大な演説台がステージ中央に現れた途端に渦巻く凄まじい歓声。Wake it up/Get it started now(「目覚めよ/今、始めよう」)——会場いっぱいに響き渡るはHYDEの威厳に満ちたローヴォイスだ。アルバム『HYDE [INSIDE]』の実質的1曲目を担う「LET IT OUT」、毎公演のオープナーを飾ってきたこの曲がカオスなロックショーの幕開けを告げる。演説台の頂点に立ち、オーディエンスの昂揚を思いのままに操っては引き上げていくHYDEの姿はさながら空間を統べる絶対君主のそれだった。

「ようこそ、【JAPAN FINAL】へ。最後に最高のカオスを見せてくれよ。この目に焼きつけさせてくれ!」

 まだ3曲目だというのに「I GOT 666」では早くもフロアへと駆け降り、モッシュピットエリアの柵によじ登って自ら狂騒に身を投じるなど、のっけからフルスロットルのパフォーマンスで魅せたHYDEがそう呼びかけると、そんなことはもとより承知とばかり、客席一面に拳が突き上がる。アグレッシヴなライヴパフォーマンスを身上の第一とし、コロナ禍が明けて以降はいっそう激しいステージを展開してきたHYDE。だが、激しいHYDEは2026年、一旦充電期間に入ることがすでにアナウンスされている。つまり、モッシュやダイヴ、クラウドサーフなどなんでもありな肉弾戦的ライヴはしばらく見納めとなってしまうのだ。ゆえにオーディエンスにとってもこの2日間、すべてを出し尽くし、燃え尽きる覚悟の参戦に違いなかった。

 セットリストの主軸を構成するのはもちろん『HYDE [INSIDE]』の楽曲だが、ソロ活動初期の楽曲「COUNTDOWN」や、VAMPS時代の楽曲たち、MY FIRST STORYとのコラボレーションおよびテレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編主題歌としても大きな話題を呼んだ「夢幻」(MY FIRST STORY × HYDE)「永久-トコシエ-」(HYDE × MY FIRST STORY)のセルフカバーなどバリエーションに富んだ選曲は彼のエネルギッシュな活動遍歴を俯瞰させるものにも感じられ、その多彩さ豊潤さには改めて目をみはらされる。初日は「WELCOME TO THE BLACK PARADE」(My Chemical Romance)、2日目は「FAINT」(Linkin Park)と日替わりで披露された洋楽カバーも客席を大いに盛り上げた。

「ヤバい! 日本のライヴがもう終わっちゃう! みんな、すごいカオスっぷりを発揮してるんじゃない? もっと限界突破しようぜ。激しいライヴはしばらくないから、ここですごいのが見たいな。期待していいか、幕張! 遠慮なくいこう」

 HYDEの呼びかけにオーディエンスも全力で応え、「3, 2, 1」の合図で全員が一斉にジャンプした「6or9」では今ツアー最高の勢いと高さをマーク。続く「MAD QUALIA」では「本性を見せてみろ!」と叫ぶや、再びHYDEがフロアに降りて熱狂を煽りに煽り、さらに『HYDE [INSIDE]』のなかでも最凶と呼びたいヘヴィメタルチューン「SOCIAL VIRUS」に突入すると、HYDEのロングトーンのデスヴォイスシャウトとともに客席エリアのあちこちでどデカいウォールオブデスが発生する事態に。

 とめどなくヒートアップする場内の空気を、熱量は保ったままグッとシリアスに急転させたのは「LAST SONG」だった。楽曲のタイトル通り、『HYDE [INSIDE]』を締めくくるラストナンバーであり、今作で唯一となるバラード曲の美しくも胸を抉るような旋律がオーディエンスをなす術もなく立ち尽くさせる。上半身は素肌をさらし、頭から血糊をかぶってステージに倒れ込み、咽び泣くようにして歌声を絞り出すHYDE。歌の主人公が憑依したかのごとく、孤独感と狂気をないまぜにした鬼気迫るヴォーカリゼーションと、行き場のない感情を全身からほと走らせる圧倒的な佇まいに、観る者は瞬きすらできない。今ツアー全公演で繰り広げられてきたこの凄絶なるパフォーマンスは、まさにHYDEの[INSIDE](=内面)の発露であり、稀代の表現者たる彼の真骨頂だろう。幕張の大ステージの上で真紅の雫を滴らせ、燃えるようなライトに照らされながら真っ赤な紙吹雪を全身に浴びるHYDEはもはや形容しようのないほどに美しかった。

 多大なる余韻を残してライヴはひとたび幕を下ろしたが、当然これで終わる【JAPAN FINAL】ではない。ひっきりなしにHYDEの名前が叫ばれる場内に現れたのは、バンドメンバーを乗せたフロートだった。熟達したソロプレイをそれぞれに轟かせながら、3台のフロートが次々にフロア後方に集結して合体、サブステージと化したのだからオーディエンスは大喜びだ。すると、いつの間にか幕が上がったメインステージから、ドクロのシルクハットが飛んできてサブステージに置かれた箱の中に着地。次の瞬間、口裂けモンスターメイクを施したHYDEが登場するというトリッキーな仕掛けで幕張メッセを沸きに沸かせる。サブステージでは「HALLOWEEN PARTY」と「PANDORA」の2曲を演奏。その後も、客席にキャンディを配りながら徒歩でメインステージに戻るなど、徹底してハロウィン尽くしな演出が心憎い。

「今年も一緒にはっちゃけたね。本当に君たちはかわいくて楽しい。こうやって一緒に成長している感じも嬉しいです。来年は(こうした激しいライヴは)できないけど、再来年、また帰ってきたときにやっぱ、HYDEだな!って思わせるから。気の利いた熱いMCとかできないし、人を選ぶような曲ばっかりどんどんできていますけど(笑)、また会いにきてください」

 終盤戦、HYDEはオーディエンスへの感謝と再会の約束を告げると、オーラスの「SEX BLOOD ROCK N' ROLL」まで一気呵成に駆け抜けた。「命を燃やせ!」「悔いを残すな!」、ありったけの声を張り上げて客席を鼓舞してはステージを走り回り、またもフロアに降りと縦横無尽に暴れ倒し、最後の最後はドラム台の上から「えいやっ!」と見事なジャンプで大団円。「また帰ってくるからな!首を洗って待ってろよ!」、去り際のいつもの決め台詞がことさらに嬉しく胸に刻まれた。

 【JAPAN FINAL】最終日となった26日の終演後には、2026年春に1stアルバム『ROENTGEN』の続編となるニューアルバム『JEKYLL』がリリースされること、それに先駆けて2026年1月よりオーケストラツアー【HYDE Orchestra Tour 2026 JEKYLL】の開催が発表された。動から静へとシフトしたHYDEは我々にどんな景色をもたらしてくれるのだろうか。新たなフェーズに突入する彼の一挙手一投足をつぶさに追いかけていきたい。

※ライヴレポート:本間夕子

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