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わたしの ふかくさ暮らし Vol.5 生粋の深草っ子が語る、人情味あふれる深草の魅力

デジスタイル京都

HOT・ぼっくす 店長 佐々木忍さん

深草に住み、ふかくさ暮らしを満喫されている方へのインタビュー。

今回は、深草に生まれ育ち、一時期他の場所に住んだものの、「やはり、地元で暮らしたい!」と戻ってきて以来、長く深草での暮らしを続けている佐々木忍さんです。現在は深草西浦町のお弁当やさん「HOT・ぼっくす」の店長として日々奮闘中。地域の皆さんから“忍さん”と呼ばれ親しまれている佐々木さんに、深草への地元愛と深草に惹かれる理由を語っていただきました。

佐々木忍(ささきしのぶ)さん

深草で生まれ、うづら保育園(現 うづらこども園)、深草小学校、深草中学校に通った、生粋の深草っ子。結婚を機に一時期離れたが、2人のお子さんを「絶対深草で育てたい!」と再び地元へ。前職で、総合食品卸売会社 の(株)フーズクリエイトMITSUYAの社長と出会い、深草に出店する弁当店「HOT・ぼっくす」の店長を任される。忍さんの飲食店での仕事で培ったおもてなしの経験と、前向きで情の深い人柄が買われてのことだった。お店は2020年のオープン以来、忍さんの「地域密着型のお弁当屋さんになる!!」の思いが実り、深草の人たちに愛されるお店として着実に根付いている。

「地域密着型のお弁当屋さんになる!!」と決意

――「HOT・ぼっくす」のオープンはコロナ禍だったんですね?

忍さん:2020年9月なので、まさに真っ只中。みんなが大変な思いをしていた時期でした。地元、深草でオープンしたこともあり、「地域の方に喜んでもらえるよう、精一杯頑張ろう!」と心に決めてスタートしました。

何か地域に役立てないかと考えていた時に、学生さんがJAの食料支給の列に大勢並んでいる様子を目の当たりにし、大学生向けに300円のお弁当を販売。また、私自身の経験から、塾や習いごと、部活などでお弁当を準備するお母さんを応援したくて、小・中・高生対象の「塾弁」も300円で提供していました。(※現在これらのサービスは終了しています)。

――なんと!すごく太っ腹なサービスですよね?

忍さん:店長を任された時に、「地域密着型の愛されるお弁当屋さんになる!!」をコンセプトにしようと決めていたので、社長に「ぜひやらせてください!」と掛け合いました。

――地域密着という意味で他にも重視されていることは?

忍さん:お客様とのつながりを大切にしたくて、接客にも力を入れています。まずは明るい笑顔で元気よく!忙しい時ほど意識しています。

そして、電話で予約をいただくと名前が分かるので、名前と顔を覚えて、次に来られた時には「○○さん、いつもありがとうございます」「○○さん、今日も大盛りにされますか?」というように、スタッフにも共有していますね。

お客様にもスタッフの名前を覚えていただけるような関係性が私の理想です!

また、トラックのドライバーさんなど、車で来られる方も多いので、注文を聞いてお弁当を準備する間、「よかったら、車で待っておいてください。持っていきますよ」と声かけしています。うちのお店の前が竹田出橋のバス停なんですよ。だから、「もうちょっと前に停めていただくと待ちやすいですよ」とお伝えしたりね。

ただ、お弁当を売るのではなくて、お弁当を通じて温もりのある関係を作っていきたい。そのためにも、日々感謝の気持ちを忘れず、お客様目線で相手の方の気持ちを考えて接するように心がけています。

――心配りを大切にされているんですね。常連さんが多そう!

忍さん:5年目を迎えて、少しずつ リピーターの方が増え、ありがたいとことだなぁと感謝しています。法人向けに配達もしているので、それをきっかけに個人的に買いに来てくださることもありますね。

午前中は法人などを中心に、お弁当の配達で深草の街を奔走!

お弁当を通じて子育て世代も応援!

――印象に残っているお客様との出会いはありますか?

忍さん:いつも配達で行っているところで、妊婦さんがおられたんですよ。私も出産・子育て経験があるから、「つわりでしんどい時はいつでも言ってね。持ってくるしね」とお伝えして何回か行っていたんですね。そしたら、お子さんが生まれてからお店に来てくださって。「わぁ、無事に出てきたんやねぇ」「はい、この子が出てきました!(笑)」と喜び合ったことがありました。

――いいですよね。子育て中は特に心が通い合う地域の方の存在が心強いです!

忍さん:そうですよね。他にも、いつも買いに来てくださっている近所の会社の方が、段々お腹が大きくなっているのを見守っていたんですけど、出産が近づき、「しばらく来られないんです」とおっしゃっていたんです。

そしたら、後日男性のお客様が来られて色々お話ししてたら、その方の旦那さんだったんですよ。「出産して、妻がどうしてもここのお弁当を食べたいって言うので買いに来ました」とおっしゃられて!私も感激して、「よろしくお伝えください、また顔見せてくださいね」って思わずお伝えしたことがありました。

またこの前も、普段は会社から買いにこられている方が、「今日は、お弁当買って子どもと出かけようと思って!」と来てくださって、お子さんに初めて会い、「こんな可愛い子がいたんやねぇ」って。一人のお客様とのつながりが、ご家族にまで広がっていくのがうれしいですね。

――お弁当を買ってお出かけするのもいいですよね。

忍さん:小さい子どもさんだったら、近所の公園で食べるだけでも楽しいですよね。忙しかったり、病気だったりと困った時はもちろん、日常のいろいろな場面で、楽しくお弁当を役立ててもらえたらなと思います。

E-TOKO深草の推進チームで広がったつながり

――深草を盛り上げる「E-TOKO深草」にも参加されていますよね?

忍さん:お店をオープンし、何か地域とつながる活動がしたいと思っていたところ、「E-TOKO深草」発足を知り、「これや!」と迷わず推進チームに参加しました。

この時も社長に了承を得るために、電話で熱く語ったところ、「何を言ってんのかよう分からんけど、やりたいんやったらやり」と後押ししてくれました(笑)

●「E-TOKO深草」

2021年3月、伏見区役所深草支所と大平印刷株式会社(現 タカラサプライコミュニケーションズ株式会社)の連携協定に基づきスタートした、地域経済活性化や移住・定住促進をめざすプロジェクト。

タカラサプライコミュニケーションズ株式会社が運営する京都の情報サイト『デジスタイル京都』内で、地域ライターをまじえて深草のいいトコ情報の発信を行うほか、体感型のセミナーイベント「E-TOKO深草 meetup!セミナー」の開催や「E-TOKO深草」子育て応援プロジェクトの推進を行っている。

――2024年の「E-TOKO深草」meetup!セミナーでも大活躍でした!

忍さん:NPO法人京都子育てネットワークの方々とご縁ができて、子育て支援の活動の際におかずを届けるお話をいただいたんです。「それやったら一度お伺いして、しゃべりましょう」ってなった時に、「meetup!セミナーに参加するんやけど、何したらええんやろうって悩んでるんです~」と打ち明けると、「ほな、一緒にやる?」と誘っていただいて、即決しました(笑)。

当日は、イベント自体も大盛況で、私も子どもたちや親御さんにソーセージのお花とキノコの飾り切りをレクチャーしました!

「E-TOKO深草」の活動でもらったご縁に感謝して、何か地域にお返しがしたいなと思っていたので、私にとってもうれしい機会になりました。

●「E-TOKO深草 meetup!セミナー」

「深草いいトコ体感プロジェクト」として、深草エリアの店舗や事業所が講師となり、地域の子どもから大人までを対象に、暮らしを豊かにするテクニックやノウハウを教える体験セミナー。

2024年は8月2日から9月29日の開催期間に、深草の54カ所のお店や事業所が参加。異業種のコラボセミナーも含め、全48のセミナーを開催した。

ソーセージのお花とキノコの飾り切りをレクチャー

深草っ子の忍さんが感じる深草の人情深さ

――深草の魅力はどんなところにあると思いますか?

忍さん:私にとっての深草は、住み慣れた愛着のある地元で、友だちが多い居心地の良さがあることに尽きるんですけど、ずっと地元にいる人や一度離れたけど帰ってくる人が多いのが特長かなと思います。

――人と人の絆を大切にする雰囲気があるんでしょうね。

忍さん:そうですね。お店をオープンする時も本当にたくさんの方に応援していただき、感謝しかありません。

そして、昔からの友だちだけでなく、子育てを通じて出会った深草以外の出身のママ友もいっぱいいますよ。子どもの友だちと仲良くなって、そのお母さんとも仲良くなるケースもありますし。私の子どもたちはもう大きくなりましたけど、参観日で学校に行っていた時は、親同士で子ども以上に盛り上がっていたのが懐かしいですね (笑)。

――新しく移り住んできた人も受け止める温かさ、懐の深さがありますね。

忍さん:「E-TOKO深草」のイベントなども、毎回たくさんの方の参加があり、盛り上がりますし、ノリの良さがありますね。

他にも、子育て支援や地域活性化などさまざまな地域活動が盛んで、地元出身の人もそうじゃない人も、なぜか深草愛の強い人が多い!(笑)

個人的なつながりに加えて、商店街のお店の方々や、藤森神社の氏子さんたちなど温かい人間関係の基盤がしっかりあることが大きいかもしれないですね。

これからもこの深草で感謝を忘れず、地域に愛されるお弁当屋さんとして喜んでいただけるよう取り組んでいきたいです。

注文後に作るお弁当のほか、すぐにテイクアウトできる置き弁当もスタート

お店は、京阪「藤森」駅と地下鉄「竹田」駅の中間あたり、「竹田出橋」のバス停前にあります

■スポット情報
店舗名:HOT・ぼっくす
住所:京都市伏見区深草西浦町8-115-1 武一ビル 1F
電話番号:075-647-7055  ★イベント等のお弁当の配達はお問い合わせください★
営業時間:11時30分~13時00分
土曜日、日曜日、祝日定休

交通:京都市バス 81号系統 竹田出橋 徒歩約2分

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