セ・リーグの頂点を争う巨人と阪神をデータ比較、100年目の甲子園で何かが起こる!?
広島の脱落で巨人と阪神のマッチレースに
混戦が続いていたセ・リーグは長らく首位を走っていた広島が9月に入って3勝11敗と急失速。自力優勝が消滅し、4位・DeNAにも1ゲーム差に詰め寄られる事態となった。
広島の脱落によって、4コーナーを回ったペナントレースは首位・巨人と2位・阪神のマッチレースの様相。70勝一番乗りで貯金15の巨人を2ゲーム差で阪神が追う展開となっている。
残り試合は巨人が12試合、阪神が10試合。ゴール前最後の“叩き合い”はどんな結末を迎えるだろうか。両チームのデータを比較したのが下の表だ。
巨人は先制した試合の勝率.791、阪神は逆転負け増加
昨季は鉄壁のリリーフ陣を擁し、先制してリードした試合を確実に勝って優勝した阪神だが、今年は少し違う。
先制した試合の勝率は巨人がセ・リーグトップの.791に対し、阪神は4位の勝率.706。5回終了時にリードしている展開でも、巨人がリーグトップの49勝、リーグ2位の勝率.875だが、阪神は同4位の44勝、同3位の勝率.863となっている。
1点差以内の試合はともに24勝だが、勝率は巨人がリーグトップの.585、阪神は同3位の.533。接戦に強く、先制してリードを守り切っているのは巨人なのだ。ケラー、バルドナードの両助っ人や船迫大雅、高梨雄平、泉圭輔、西舘勇陽、大勢らリリーフ陣が奮闘してきた。
阪神も岩崎優、ゲラのダブルストッパーに加え、桐敷拓馬、石井大智らは50試合以上に登板しているものの、昨年中継ぎとして活躍した岩貞祐太、加治屋蓮、島本浩也らが軒並み成績を落としており、昨年ほど鉄壁ではない。実際、逆転負けはリーグ最少16試合の巨人に対し、阪神は同4位の23試合もある。
今年は巨人が阪神のお株を奪う安定した試合運びを見せていると言えるだろう。
22、23日に甲子園で直接対決
ただ、阪神は逆転勝ちがリーグ最多の26試合あり、巨人は同4位の19試合。先制を許した試合の勝率も阪神はリーグトップの.356で、巨人は同3位の.293となっており、今年の阪神は粘り強い。
そして、ここに来て救世主的な存在となっているのが高橋遥人だ。3度の手術を乗り越えた左腕は、8月11日の広島戦で1025日ぶりの勝利を挙げると、そこから4戦4勝。防御率1.52と安定した投球を続けている。優勝争いのカギを握る一人と言えそうだ。
巨人の優勝マジック点灯は最短で18日のDeNA戦。巨人、阪神ともDeNA戦を5試合残しており、クライマックスシリーズ進出を狙うDeNAもカギを握っている。
そして、天下分け目の決戦となりそうなのが22、23日に甲子園で予定されている阪神vs巨人の2連戦。今季の対戦成績は11勝11敗1分けと全くの互角だ。
1973年には勝った方が優勝するというシーズン最終戦で巨人が大勝し、V9を達成。怒った阪神ファンが甲子園のグラウンドになだれ込み、大騒動になったことがあった。
奇しくも今年は甲子園誕生100年目のメモリアルイヤー。プロ野球の歴史を彩ってきた両雄が激突する伝統の一戦は、目が離せない2試合となりそうだ。
※成績は2024年9月16日終了時点
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記事:SPAIA編集部