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2024年 秋のおすすめ展覧会 ベスト10 ― 全国版 ― [9月・10月・11月]

アイエム[インターネットミュージアム]

秋の訪れとともに、心を彩る芸術の季節がやってきました。今年も全国各地で、多彩な展覧会が開催され、アートファンの期待を集めています。芸術の秋を満喫しに出かけましょう。東京版はこちらです。


出身地・大阪で塩田千春の大規模展

大阪中之島美術館では、塩田千春の大阪での16年ぶりの個展を開催します。「生と死」をテーマに、感染症後の「他者とのつながり」を探求。「私/I」、「目/eye」、「愛/ai」の3つに【アイ】を視点に、インスタレーションや絵画、映像など多様な作品を展開。「塩田千春 つながる私」は、9月14日から。

大阪中之島美術館「塩田千春 つながる私」


日本初公開の春画も

細見美術館では「美しい春画-北斎・歌麿、交歓の競艶-」を開催。江戸時代、男女の姿を時におおらかに、時にユーモアを交えて表現して貴賤を問わず楽しばれました「春画」。会場では、特に肉筆春画に焦点を当て、日本初公開の葛飾北斎の「肉筆浪千鳥」や喜多川歌麿の大作、海外から戻った作品を含む約70点を展示します。

細見美術館「美しい春画-北斎・歌麿、交歓の競艶-」


世界遺産「日光の社寺」、その彩色と金工を間近で堪能 [PR]

2020年12月にユネスコ無形文化遺産として登録された「日光の社寺」。竹中大工道具館の開館40周年記念企画展「日光の彩色と金工 ― 社寺建築の美しさの謎を解く」では、日光の社寺を彩る「彩色」と「金工」に着目。普段は遠目にしか見ることができない、きらびやかな建築装飾の世界と伝統技術の粋を、間近で堪能いただけます。

竹中大工道具館「日光の彩色と金工 ― 社寺建築の美しさの謎を解く」


世界唯一のオリジナル技法「光彫り」が中国地方に初上陸 [PR]

建築用の発泡断熱材「スタイロフォーム」を削り、裏面から照明を当てることで動物や風景、人物などを繊細に表すオリジナル技法「光彫り」で注目を集める美術家ゆるかわふうによる、中国地方初の大規模展。ウッドワン美術館「驚異のアート 光の芸術家 ゆるかわふうの世界 宇宙(そら)の記憶」では、同館所蔵作品のオマージュである新作も発表されます。

ウッドワン美術館「驚異のアート 光の芸術家 ゆるかわふうの世界 宇宙(そら)の記憶」


若冲の激レア巻物が世界初公開

10月1日に開館5周年を迎える京都・嵐山の福田美術館では、「開館5周年記念 京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」略して「若冲激レア展」が開催されます。若冲が70代の時に描かれた全長3メートル余りの大作《果蔬図巻》が世界初公開されるほか、未だ謎多き若冲の人生を垣間見るような展覧会です。

福田美術館「開館5周年記念 京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」


ファッションの多様な「LOVE」の形

京都国立近代美術館では「LOVEファッション―私を着がえるとき」を開催。KCI(京都服飾文化研究財団)所蔵の衣装コレクションを中心に、ファッションが内なる欲望や憧れ、葛藤をどう表現するかを探ります。服を着ることが示す「LOVE」の多様な形を、人間の根源的な欲望や本能と関連付けて考察し、服を着る意味を再考する機会を提供します。

京都国立近代美術館「LOVEファッション―私を着がえるとき」


アメリカの国民的画家・アンドリュー・ワイエス

アメリカの国民的画家として知られている、アンドリュー・ワイエス(1917–2009)。生涯の多くの時間を故郷ペンシルベニア州とメイン州で過ごし、それらの風景とそこに生きる人々を描いてきました。アサヒグループ大山崎山荘美術館「アンドリュー・ワイエス展」では、丸沼芸術の森が所蔵する《クリスティーナの世界》習作を含む約60点から、ワイエスが見つめた風景の記憶をたどります。

アサヒグループ大山崎山荘美術館「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展」


木彫の巨星、森靖の世界

長野県の碌山美術館で開催されるのは「森靖展 -Gigantization Manifesto-」。見るものを圧倒する巨大作品を特徴とする森靖(1983-)の美術館で初の個展となります。会場では、学生時代からの作品や細やかな再現描写を追求した《Sumo Stomp》(2007)、約3メートの《3MMM-Melt & messy》(2023)が並び、森の造形思考と現代彫刻の革新を体感することができます。

碌山美術館「森靖展 -Gigantization Manifesto-」


あの国宝・名宝を高精細に複製

岡山シティミュージアムでは、キヤノンと京都文化協会が共同で進める「綴プロジェクト」により高精細に複製された品々が集まります。寸法から絵師の筆遣い、色合いや質感まで、オリジナルの文化財を忠実に再現した作品をガラスケースなしで近くで観賞できるほか、プロジェクションマッピングで作品の世界を楽しむことができる「一度は見たい 国宝・名宝!?展」は9月13日から。

岡山シティミュージアム「一度は見たい 国宝・名宝!?展」


戦後西ドイツのグラフィックデザインの輝き

西宮市大谷記念美術館では、デュッセルドルフ在住のグラフィックデザイナー、イェンス・ミュラー氏が設立した「A5コレクション・デュッセルドルフ」を日本で初公開。戦後西ドイツのグラフィックデザイン資料を中心に、ポスターや冊子、雑誌などから1990年のドイツ統一までのグラフィック表現を探ります。「戦後西ドイツのグラフィックデザイン展」は10月26日からです。

西宮市大谷記念美術館「戦後西ドイツのグラフィックデザイン展」


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