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マグロで“バスクブランド”確立なるか。ゲタリア沖でマグロの蓄養実験開始 Spain [Basque]

料理通信

地中海岸沿いタラゴナ県に蓄養プラットフォームを持ち、日本へも多く輸出の実績があるマグロに特化した水産大手「バルフェゴ(Balfego)」社。国内外の高級店で使用されているだけでなく、タラゴナの蓄養場では観光客を受け入れ、生簀でマグロと泳ぐツアーを催していることでも有名だ。

そのバルフェゴ社が、今度はスペインの北側カンタブリア海で、クロマグロの蓄養に着手している。

「イツサツバルフェゴ(ITSASBAFEGO)」と命名されたプロジェクトの舵を執るのは、同社とバスク州の海洋研究機構である「AZTI(アスティ)」。2025年現在、ギプスコア県の沿岸48kmほど離れた場所に設置した生簀で、2024年に捕獲された平均体重80kgほどのマグロ75尾が蓄養されている。現地では水質や生物学的活動をセンサーやカメラなどでモニタリング。周囲の海洋環境への影響については、徹底的な調査を行っている。

試験期間を経て実用が始まれば、直接・間接を含めて240人の雇用を生み出す予定だが、バスク州に多く存在する高級店へのマグロの卸も移動が少なくなる分、よりサステナブルに行えるという期待がある。夏からこの蓄養場に囲われているマグロは、今年末には生育調査の結果が出る予定で、実用となれば、年間に493 トンまでの出荷を見込む。

スペインを囲む3つの海の中でも水温が低かったカンタブリア海も、温暖化の影響で、2025年夏は平均3〜6℃の海水温上昇が記録されている。それに伴い、これまでの生息種の大規模移動や、逆にこれまでいなかった生物の繁殖が心配されているのは、世界的な傾向だ。

おいしいマグロをより近場で確実に入手するための実験は、後の経済的な恩恵もさることながら、バスク州の海のモニタリングデータとしても貴重な資料になりそうだ。


Balfego
https://balfego.com


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