アーティスト・声優の山崎エリイさんが趣味の“紅茶”について綴るコラム連載「Erii Salon」【第6回:紅茶と和菓子】
アーティスト・声優として活躍する山崎エリイさんが、趣味の「紅茶」をテーマに綴るコラム連載「Erii Salon」。
日常的に紅茶を嗜みつつ、紅茶アドバイザーの資格も所持している山崎さんが、各月のテーマに沿って紅茶の魅力をお届けします!
第6回のテーマは、春の訪れが感じられる3月〜4月にかけてより楽しめる「紅茶と和菓子」。実は山崎さん自身も、数年前から和菓子ブームが到来中。定番の日本茶ではなく、紅茶で楽しめる組み合わせを教えていただきました。
さらに前半では、山崎さんがリリースイベント、そしてファンの方と関わる上で想うことについても。丁寧に気持ちを綴っていただきました。
前回はこちら
先日『ロンリーパーティーナイト』のリリースイベントを終えました。
始まる前までは待ち遠しいと思っていたはずが気付いたらあっという間に最終日。
幸福度が高ければ高いほど一瞬に思えてしまうのは少し複雑ではありますが、それだけ楽しかったという証拠ですね…!
私はこのお仕事を始めた頃からリリースイベントがとても好きでした。
“純粋にファンの皆さんとのお喋りが楽しい!”という理由は度々お伝えしているので、『もうそれは何度も聞いたよ〜』と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが(笑)、実はもう一つ好きな気持ちが増したきっかけがあります。
それは、目の前の人の笑顔を引き出せた瞬間の喜びです。
よくファンの方とお話をしていると、楽曲の感想や近況などの話題だけでなくお悩みを打ち明けてくださる方もいらっしゃるのですが、数年前『自信をなくして辛くなってしまった』と相談に来られた方がいました。
突然の出来事に驚きながらも、もし自分が同じような経緯や不安を持っていたら『大丈夫だよ!』と勢いの一言で答えられるより『○○さんは〜〜〜だからこうしてみたら大丈夫だよ』と、“なぜなら”の部分を言われた方が安心するなと思い、
本人が見落としてしまっているであろう魅力や今まで私が感じていたその方の印象、凄いところなどを精一杯語ったところ、みるみるうちにその方の表情は涙でいっぱいになってしまいました。
まさか自分が誰かを泣かせてしまう事があるなんてと、その時は『いっぱい喋っちゃってごめんね!でも力になりたくてっ!』と言いながら慌てふためいてしまったのですが、
後日、『自分のことをそんなに覚えてくれていたなんて思わなくてびっくりしたのと嬉しさに泣いてしまいました。エリイちゃんの言葉に救われて今は頑張れそうです。ありがとう』と、にこやかに笑いかけてくださって。
微力だったかもしれないけれど、笑顔を作る材料の1つとして自分が関われたことが心から嬉しかった。
『人の良いところを見つけられる子でいてね。そうすると自分も幸せになれるから』
これは祖母が会うたびに話していた言葉です。
感謝を伝える大切さと人に対する言葉の温度を、若い頃に教師をしていた祖母がいつも学校の授業のように教えてくれていたのですが、『ばあばの言った通りだ』と思うことがリリースイベントで何度もありました。
きっとこのお仕事と出会わなければここまで人の幸せを自分のことのように嬉しく感じたり、誰かのために頑張りたいと思う感情が生まれることも、祖母の教えを活かせる場所もあまりなかったかもしれません。
時間が限られた中でのコミュニケーションは瞬発力が必要なため難しくもありますが、応援してくださる皆さんとお友達のように冗談を言い合ったり家族のように助け合ったりしながらもっと絆を深めていきたい。
そしてこれからもたくさんの笑顔と寄り添って、ありがとうの気持ちをお届けできる人生でありたいなと思っています。
さて私のお話はこの辺りにいたしまして、そろそろ紅茶のお時間にしましょう〜!
今回のErii Salonでは、四季の中でも和な文化に触れる機会が多い春に合わせ『紅茶と和菓子』をテーマに書かせていただきたいと思います。
和菓子と聞くとやはり日本茶が思い浮かびますが、紅茶とも相性が良いことをご存知でしょうか?
数年前からこっそり和菓子ブームが来ている山崎エリイが選んだお気に入りの和菓子3品と、お供の紅茶をサクっとご紹介しますので、最後までお付き合いいただけましたら幸いです。
まずは楚々のDANGOみたらし
私は“みたらし”の文字が書かれた旗を発見すると、足が勝手にお店に向かって動き出すシステムが搭載されているくらい(?)みたらし団子に目がないのですが
楚々のお団子はしっかりした弾力感もさる事ながら、たっぷりかかっているタレが!非常に!良いんです!!
…少々取り乱しました。失礼いたしました。
肝心な紅茶選びですが、トワイニングのプリンス オブ ウェールズやフォートナム・アンド・メイソンのロイヤルブレンドなど、穏やかな深みが持ち味の茶葉を選ぶと砂糖醤油の甘さをより堪能できるかと思います。
お次は喜田家の六どら黒糖どら焼き 六人衆
先日、リリースイベントでお世話になっているスタッフさんからいただいたのですが、一口食べた瞬間に『皆さんにもお知らせしたい!』とすぐに書き留めました。
厚みのあるふわふわ生地と黒糖の風味、そして粒あんの上品な甘さ…堪りません。
こちらにはカレルチャペックのクリーミールイボスがぴったり。ほのかに感じる後味の香ばしさが黒糖のコクを更に引き立ててくれて、まとまりのある組み合わせです。
最後は、にしき堂のもみじ饅頭(各種)
特徴的な皮のしっとりもちっと食感と中のなめらかな餡やお餅が相性抜群! ツアーで初めて広島に行った時に出会ってから、たまにお取り寄せしているくらい好きです。
もみじ饅頭のようなどこか懐かしさを感じるシンプルなお菓子には、果物やお花のフレーバーをぜひ!
特にH&F BELXのピオーネルイボスティーは自然な葡萄の香りで存在感を出しながらも、必要以上に主張しすぎない丸い口当たりがとても優れていて、和菓子に合わせても美味しくいただけますよ〜!
和洋折衷な味わいを春の訪れと共に楽しんでみてくださいね。