【焼津・ぬかや斎藤商店】魚の老舗の2階に上がってみたら進化系「魚河岸シャツ」!
100年以上の歴史を持つ水産加工の「ぬかや斎藤商店」。看板商品はカツオのなまり節ですが、魚河岸シャツの販売という驚きの一面を持つ老舗でした。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへいつも通る道でも一本裏へ入ればそこはまるで別世界。静岡県民必見の裏スポットを巡ります。今回は魚のまち焼津市の表通り「静岡焼津線」を漁港方面にお散歩します。
100年以上の歴史を誇る水産加工の老舗
静岡・焼津市のメイン通り「静岡焼津線」から一本入った裏通り。瓦屋根の古い家屋が立ち並ぶ乙な通りに、「ぬかや斎藤商店」はあります。
創業100年以上を誇るこの店は、焼津市で長年愛される水産加工業の老舗です。
店の前に立つと、瓦屋根や雨どいなど、昔ながらの趣のある外観が目をひきます。
店内をのぞくと、すごい奥行きで店の全貌はここからは見えません。それだけでワクワクしてきませんか?
朝4時から始まる伝統の製法
店内に一歩足を踏み入れると、魚の香りが漂い、さまざまな水産加工品が並んでいました。
店の奥は加工場になっているとのこと。ぬかや斎藤商店の望月聖恵さんが案内してくれました。
ぬかや斎藤商店の魅力は、なんといってもその製法にあります。
店主の斎藤五十一さんは朝4時から作業を開始し、伝統の製法で一つ一つ全て手作りしています。
加工場では、カツオのハラモ(お腹の部分)をカットする作業が行われていました。
これらは昔ながらの製法で、燻製にされます。その熱気で斎藤さんは汗びっしょり。労力と情熱が伝わってきます。
看板商品「カツオのなまり節」
お店の看板商品は「カツオのなまり節」です。
焼津で水揚げされたカツオを使用し、頭と内臓を取り除いてゆでただけのシンプルな商品です。しかし、その味は格別。
柔らかく脂ののった食感が特徴的で、そのままでもおいしく、またチャーハンなどの炒め物料理に加えても絶品です。素材の良さが生きた、まさに焼津の味と言えるでしょう。
意外なメニュー「マダイのかまの味噌漬け」
ぬかや斎藤商店には、意外なメニューがありました。
それが「マダイのかまの味噌漬け」です。
ぬかや独自のルートで上質なマダイのかまを仕入れています。「かま」とは魚のエラに近い部分のことで、脂のりが良いのが特徴です。
骨の周りの身はトロットロで、一口食べれば病みつきになってしまうほどのおいしさです。
焼津と言えばマグロ・カツオのイメージなので、マダイの商品は珍しい!
ぬかや斎藤商店・望月聖恵さん: 珍しいものを作ってみようかなと思って、おいしいのでマダイを使ってみました。みそはうちの独自の味付けで上品な味わいです
水産加工業の裏の顔「魚河岸シャツ」
ぬかや斎藤商店には、水産加工業とは全く違う別の顔がありました。
それは魚河岸シャツの販売です。
店の2階が売り場になっていて、驚くほど多くの種類の魚河岸シャツが並んでいます。
すべて望月聖恵さんがデザインしたオリジナル商品で、縫い子さんの手作り。
長袖やチュニックなど、他では見られない進化形の魚河岸シャツも置かれています。
カラフルでかわいらしいデザインは、魚の町・焼津らしさを感じさせます。
水産加工とアパレル、二つの顔を持つぬかや斎藤商店ですが、望月さんが「本気で始めてしまった」と語る通り、その品ぞろえの豊富さと質の高さは、本業に負けていません。
長年通う常連客の中には、魚河岸シャツの方が先にあったと思っている人もいるほど。
焼津の魚のおいしさと、魚河岸シャツのかわいらしさ。二つの魅力が詰まったぬかや斎藤商店は、焼津を訪れた際にはぜひ立ち寄りたい、奥深い老舗でした。
■店名 ぬかや斎藤商店
■住所 静岡県焼津市城之腰109-1
■営業時間 10:30~17:00
■定休 日
■問合せ 054-628-4239