犬が『うつ病』になったときの症状4選 危険な状態になる前触れとは?
即受診!わんこの『うつ病』症状
1.元気がなくなる
人間のうつ病でもやる気や元気がなくなるのは代表的な症状ですが、わんこも同様です。わんこは1日の大半を寝て過ごす動物のため、もともと落ち着いていたり年齢が高めのわんこだったりすると、少しわかりにくいかもしれません。
ですが、お散歩や遊びに誘ってもノッてこない、ごはんを前にしてもテンションが上がらない、そしてその状態が何日も続く場合には注意が必要です。
2.意味もなく鳴き続ける
警戒吠えや要求吠えというわけでもなく、とにかく無駄吠えするというのもうつ病の症状のことがあります。
特に「クンクン」「キューキュー」といった子犬が甘えるような鳴き声の場合、うつ病によって漠然とした不安を感じており、飼い主さんに救いを求めている可能性が考えられます。
3.性格が変わる
うつ病にかかると、それまでの性格が一変してしまうことがあります。
すでにご紹介したように、元気溌剌としていた子が元気をなくしてしまうのもその1つですが、誰にでもフレンドリーで人懐こかった子が突然人を避けるようになったり、それどころか近づいたり触ろうとするだけで、うなり声を上げて怒るようになることもあります。
このような変化は病気や怪我などの物理的な体調不良でも起こることがありますが、いずれにしてもおかしいと感じたら、動物病院に相談して検査を受けるべきでしょう。
4.食欲や体重が変化する
うつ病になるとやる気がなくなるため、食欲もなくなって痩せてしまうというイメージがあるかもしれません。
もちろんそのパターンの子も多いのですが、注意したいのはわんこのうつ病の場合には、逆に食欲過剰になって体重が増える子もいるということです。
これは不安な気持ちや落ち着かない情緒を紛らわすために、食に走ってしまっている状態と考えられます。急激な体重の変化は増加と減少のいずれにもかかわらず注意が必要です。
気づいて!わんこが『うつ病』になる前触れ
何も原因がなく突然うつ病になるということは通常はありえません。発症するには必ず何らかのきっかけがあります。実際の深刻な症状が現れる前に、うつ病の前触れとも言える「きっかけ」を見逃さないことが大切です。
1.家庭環境に変化があった
住み慣れた家から引越しをした、家族の誰かが亡くなったり結婚・就職などで家を出た、赤ちゃんが産まれたり後輩わんこを迎えたなど、住環境や家族の人数が変わることはわんこにとっては強いストレスです。
これがきっかけにうつ病を発症してしまう例は少なくありません。
2.トラウマになる出来事に遭遇した
誰かに激しく叱責されて怖い思いをした、大きな病気や怪我をして不自由な思いをしたなど、精神的に大きなショックを受けるような出来事に遭遇した場合、そのトラウマからうつ病になってしまうこともあります。
3.運動不足
盲点となりがちなのが運動不足です。わんこにとって必要な運動量が確保できず、運動不足となることは、人間が思う以上に大きなストレスです。運動不足が積み重なると、元気がなくなってうつ病に発展してしまうリスクも否定できません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?わんこのうつ病も人間のうつ病と同様、投薬などで治療することが可能です。おかしいなと感じたときには早めに動物病院を受診し、早期に適切な治療を受けることが大切です。
(獣医師監修:平松育子)