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日建リース工業 障害者雇用特化の農園 浦賀に進出、9月開園めざす

タウンニュース

「高床式砂栽培」。土ではなく砂を使用している

障害者が活躍できる就労の場として、横須賀市浦賀2丁目の浦賀火葬場跡地に民間企業が運営する農園が開設されることになった。建設資材レンタル大手の日建リース工業(株)(本社=東京都千代田区)が「はーとふる農園」の名称で展開している事業で、農薬を使用しないベビーリーフのハウス栽培などを行う。約60人の障害者就労を予定しており、9月の開園をめざす。

同社はビルの建設工事などに使用する足場などの仮設資材をレンタルする業界トップ。強度の高い鋼製足場システムを提供しているが、安全基準の見直しなどで不要となった資材を再利用してビニールハウスの骨組みに用いている。企業として社会課題の解決にも向き合う中で、障害者雇用の課題を知り、農園事業とマッチングさせるアイデアが生まれた。2018年に埼玉県で最初の農園を開設。横須賀は7園目となる。

全国的に障害者の働く機会は広がりつつあるが、福祉的就労では十分な収入を得られないのが実情だ。神奈川県が公表している23年度の平均工賃は就労継続支援A型(雇用型)で月額9万4395円、就労継続支援B型で1万5855円という水準。同社では経済的に自立可能な就労の場の実現を掲げており、月額約15万円の収入が期待できるという。これを実現するための環境整備として同農園では、仮設資材を活用した「高床式砂栽培」を導入。腰高で作業できるため身体的負担が軽く、肥料や水やりを自動化することで生産性を高めている。栽培品目のベビーリーフは毎日、種植えや間引き、収穫が可能で農業の一連の過程を理解しやすいことを利点にあげる。大手スーパーなど出荷先も確保しており、経済活動を成立させている。

同社では、25年度末までに敷地内3つのエリアにビニールハスウ9棟を設置する計画。障害者の就労だけでなく、地域スタッフも採用していく。地域貢献活動として、農園見学などを通して障害者雇用の啓発にも努めていく考えを示している。

横須賀市と包括連携協定

日建リース工業と横須賀市は4月18日、民官連携による「はーとふる農園よこすか」開設の包括連携協定を結んだ。両者が協力して地域福祉と経済の向上に努める。「従業員から障害者の働く場の創出を求められて横須賀への進出を決めた」と同社の関山正都副社長=写真右。

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