ジョン・バーンサルはプロデューサー宅のキッチンで「一流シェフのファミリーレストラン」初登場シーンを撮った ─ 「何だこれは?学生映画か?」と最初は驚いた
にて配信中のドラマ「一流シェフのファミリーレストラン」は、エネルギー溢れるストーリーや演出、BGMもさることながら、毎度、豪華なゲスト俳優たちにも唸らされる。その一人が、「ウォーキング・デッド」や「デアデビル」でお馴染みのジョン・バーンサルだ。本シリーズにおいて非常に大きな立ち位置を占めているバーンサルが、初登場シーンや、出演エピソードの撮影秘話をにて明かしている。
「一流シェフのファミリーレストラン」は故郷シカゴにて、亡き兄マイケルの遺したレストラン“The Beef”を建て直すべく、星付きレストラン出身のシェフ、カーミー(ジェレミー・アレン・ホワイト)が、ベテラン従業員のリッチー(エボン・モス=バクラック)を始めとするクセもの揃いの仲間たちとするドラマ。ストーリー開始時点で、すでに逝去しており、カーミーや仲間たちの伝聞でしか語られてこなかったマイケルを演じているのが、バーンサルだ。ある回想エピソードで何の前触れもなくマイケルが登場した瞬間、多くの視聴者が感嘆の声を漏らしたはず。
バーンサルの出演は、エボンの1本の電話から始まったそう。ロサンゼルスで「アメリカン・ジゴロ」のドラマ版を撮影している際に、旧友のエボンから連絡を受けたと話している。
「エボンが『今こういうことをしていて、すごく特別なものなんだ、君に演じてほしい特別な役があるんだ』って言うんですよ。彼は『なあ、これ大ヒット、大成功しそうなんだ』とは言わないヤツなんです。『素晴らしい集団がしかるべき理由でやっているんだよ』って私に言ったんです。」
「一流シェフのファミリーレストラン」はシカゴで撮影しているが、バーンサルに出演してもらうべく、ロサンゼルスにあるプロデューサーの自宅キッチンで撮影を行うことになったと、数分後に再度エボンから連絡があったそう。バーンサルもあまりの急展開に「この作品何なんだ?学生映画か?テレビでやるつもり?」と面食らってしまったようだが、「今まで会った中で最高に幸せな集団でした」と振り返っている。
事実、バーンサルの初登場シーンは、カーミー、マイケル、カーミーの姉でマイケルの妹であるナタリー(アビー・エリオット)、リッチーの4人がキッチンで料理しながら駄弁る場面だ。マイケルとリッチーのいかにも男友達っぽいノリに、ナタリーが呆れ、カーミーが羨望の眼差しでほほ笑んでいるだけでも、マイケルの人となりが窺える。皆の人気もので、場の空気を明るくするカリスマ性に溢れる一方で、虚勢が脆さにも繋がるマイケルを、バーンサルはものの数分でこちらに示していた。故人ながら、シリーズの核であると言っても過言ではないだろう。
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そんなバーンサルはシーズン2の第6話「Fishes」の演技で第76回プライムタイム・エミー賞のゲスト男優賞コメディ・シリーズ部門にノミネートされている。同じくゲスト俳優として当該エピソードに出演したボブ・オデンカークも同時ノミネートを果たしており、バーンサルはオデンカークとの衝突を演じることに非常にわくわくしたそうだ。クリスマスのお祝いの席なのに、小さな口喧嘩から本気の争いに発展してしまう悲惨な顛末において、バーンサルはキーアイテムとなるフォークの扱いにこだわっていたようだ。
「最初は柔らかいフォークを投げたのですが、宙を舞う感じがあまり好きではなくて。ボブに命中したときに、跳ね返るくらいがリアルに見えるし、適度な重さかと思ったんです。最終的に落ち着いたのは、その中間くらいの、重いプラスチック製でした。」
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バーンサルは「デアデビル」シリーズのパニッシャー役、オデンカークは「ブレイキング・バッド」「ベター・コール・ソウル」のソウル・グッドマン役とそれぞれに渋いイメージを抱いているファンも多いはず。しかし「Fishes」では2人の稚拙ながらも、大笑いしてしまうガチの喧嘩が堪能できる。その迫真ぶりに、エミー賞ノミネートも納得できるはずだ。
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