成城石井で「ぺしゃんこのクロワッサン」を発見! 潰されたのかと思いきや、どうやら流行りのアレだったようで…
藪から棒で申し訳ないが、 “クロワッサン” と言えばフワッとしていてサクッとした食感が特徴だと思う。しかしどうやら、その認識は古いのかもしれない。
先日、成城石井の前を通りかかった際、えらくぺしゃんこのクロワッサンが置いてあったのだ。一瞬「ほかのパンに押されて潰れちゃったのかな」と思ったが、もともとそういう商品であるらしい。
認識を改めるべく、真っ平なそのクロワッサンをひと袋、買ってみることにした。
・韓国発のアレの一種か
ぺしゃんこクロワッサンには『発酵バターの薄焼きクロワッサン』という商品名がついており、2枚入りで税込538円だった。スーパーで売っているクロワッサンにしては、高級の部類だろう。
しかし直径が約22㎝あるので、よくあるクロワッサンと比べると随分大きく、それであればお得なのかもしれない。お値段はさて置き、気になるのは何故ぺしゃんこなのかということ。
成城石井の人がウケを狙ってやってみたのかと思ったが、どうやら韓国発でクロワッサンを薄く焼き上げたスイーツ『クルンジ』が流行している(た)ようだ。ちなみにクルンジとは、クロワッサン+ヌルンジ(おこげ)とのこと。
本場のクルンジを食べたことがないので何とも言えないが、恐らく成城石井の商品もクルンジの一種ではないかと思われる。流行を(少し過ぎているのかもしれないが)押さえた商品を置いているとは、さすがは成城石井だ。
・意外性の連続
不可抗力でぺしゃんこにされてしまった、気の毒なクロワッサンではなくて良かった。ひと安心したところで『発酵バターの薄焼きクロワッサン』を味わってみることにしたい。
直径は先に書いた通り約22㎝、厚みがなさすぎて計測器アプリで判別できなかったが1㎝ないくらい。手に持つと、よくあるクロワッサンよりズシっとしており、約65gだった。
さっそくかじってみたところ、クロワッサン特有のフワッとサクッと感はもちろんなく、バリボリっとしていた。断面を見るとクロワッサン特有の層が、潰れていてなお確認できる。
とは言え、縁が砂糖のようなものでコーティングされているし、クルンジはスイーツの括りであるらしいし、味はクロワッサンそのものという訳ではないだろうと思いながら食べてみてびっくり。
思いのほか、しっかりクロワッサン味だったのだ。バターの香りなど、よく知っているアレそのもの。詳しい製法はわからないが、たぶん本当にクロワッサンをそのまま潰しているのだろう。
また、あまりに薄いので小腹が空いたときなどに良さそうと思っていたが、とんでもない。1枚でしっかりお腹がいっぱいになる、ボリューム感だった。ひと袋2枚入りだったので、わけて食べることにした次第である。
とにもかくにも意外性の連続だった『発酵バターの薄焼きクロワッサン』。クルンジの存在を知らなければ余計にウケを狙った商品のように見えてしまうが、そんなことはない。大真面目に美味しい薄いクロワッサンだったことが、みなさんに伝わったらば幸いである。
参考リンク:成城石井 発酵バターの薄焼きクロワッサン
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.