保土ケ谷中剣道部 女子部員はわずか1人 「敷居高いと思われがち」
市立保土ケ谷中学校剣道部は現在、女子部員が2年生1人で団体戦に出場できない事態となっている。こうした状況について顧問の川村友希さんは「小学生以下の女子の剣道人口が少ない。初心者は敷居が高く感じてしまっているのではないか」と話す。
保土ケ谷中剣道部は、過去に男子が関東大会出場を果たした実績がある。女子は約20年前に全国大会に出場。2015年には関東大会に出場した強豪校だ。顧問の川村さんによると、16年以降は各学年に女子部員が1人といった状況が続いたという。21年には4人の入部があり、翌22年には7年振りに関東大会に出場し、23年にも2年連続出場を果たした。
3年連続関東出場
8月の大会を最後に引退した関菜々子さん(3年)は、1年時から団体戦のメンバー入りをし、2年連続で関東大会出場を経験した。高校生以下の剣道団体戦は5人制が採用されることが多く、個人戦を5回行うが、3人揃っていれば出場条件は満たせる(人数が足りない分の試合は不戦敗となる)。しかし、関さんの1学年下の部員は1人。また、今年の春に女子の入部希望者がいなかったことで、団体戦出場を断念せざるを得なかった。関さんは個人戦で神奈川県大会3位となり、個人として3年連続の関東出場となった。
顧問の川村さんは「164cmの高身長から繰り出す面が彼女の武器。指導されたことをしっかり一生懸命頑張れる素直なところが彼女の持ち味」と関さんを評価。関さんは「団体戦はみんなで力を合わせて入賞や優勝すると『また頑張りたいな』と思えるところが魅力。高校へ進学しても剣道は続けたい」と話す。
「楽しさ伝えたい」
保土ケ谷区剣道連盟の理事を務める川村さんは、自身の父親で同連盟会長の川村敏巨氏と共に剣友会の合同稽古などを開催し、各会の交流を深めるなどの活動を行っている。
川村さんは「剣道の魅力を伝えて少しでも剣道人口を増やしたいと思っている。また、未経験で中学校から始めることについて敷居を高く感じないでほしい。保土ケ谷中では未経験で入部して関東大会に出場した子もいる。興味を持ったらぜひ入部してほしい。保土ケ谷区全体のレベルを上げていきたい」と語った。