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住宅地で敷地への侵入を防ぐ“4つの対策”「近隣や通行者に気付いてもらうことが大事だった」

saita

住宅地で敷地への侵入を防ぐ“4つの対策”「近隣や通行者に気付いてもらうことが大事だった」

年末年始のように長期間家を空けることが多い時期は特に、徹底した空き巣対策を行うことが重要です。しかし、具体的に何をするべきか、わからない方も多いのではないでしょうか。今回は、防犯研究の専門家である山田恭司さんに「自宅の敷地に侵入者を入らせない防犯対策」を教えていただきました。「留守中にやっておきたい防犯対策」についても必見です。

教えてくれたのは……山田恭司さん

旭化成ホームズ株式会社 LONGLIFE総合研究所 主任研究員。一級建築士、防犯設備士の資格を保持している。

住宅地で敷地への侵入を防ぐ4つの対策

塀がなくオープンな外溝の戸建ての家が増えている今、防犯のためには“不審者や侵入者が敷地に入りにくい状態”や“敷地内に入ったら怪しく見える状況”をつくり、通行者や近隣の方が気づいて110番通報できることが重要で、特に住宅地では人の往来があるとその状況が作りやすいと、山田さんはおっしゃいます。

1. 敷地に入りにくい状態を作る

多くの方が見落としがちなのが、建物の横にある通路の防犯対策とのこと。左の写真のように簡単に入れる状態だと、検針や宅配業者を装い、人目がない瞬間に奥に入り、見えない所から侵入を試みます。侵入を防ぐためのフェンスや生垣をすぐに作れない場合に、山田さんが推奨する方法のひとつが「置くだけ防犯」です。いきなり大がかりな対策をしようとすると大変ですが、障害物となるものを置くだけでよいので、すぐに取り入れやすいのだそうです。

(1)仕切り戸を置く

山田さん「仕切り戸を設置することで、進入禁止の意思表示をすることができます。鈴などの音がするものをつけておくことも有効です。」

(2)自転車を置く

山田さん「仕切り戸を取りつけられない場合は、自転車を置くだけでも効果があると思います。自転車そのものを狙われてしまう可能性もあるため、自転車はフェンスなどに固定するとよいでしょう。」

2. 建物の横の通路を見通せるように

障害物を乗り越えて敷地に入られた場合に、横の通路を移動する姿や建物脇から侵入しようとするところが道路から見えるように見通しを確保します。視線が通るように植栽の手入れは定期的に行いましょう。

3. 夜の犯行でもみえるように

山田さんによると、夜間の犯罪に備え、建物の外側についているライトの向きも意識するとよいとのこと。

ライトの向きによっては、侵入者が逆光で見えない状況に。

敷地内を照らすことで、侵入者が良く見えるようになるそうです。

山田さん「防犯用のライトを建物の外側につける場合、威嚇ではなく“見守り”を目的につけるとよいでしょう。建物の側面の窓を狙う侵入者がよく見えるようにするために、ライトは道路よりに付け、敷地の奥へ向けて照らすようにしてください。住宅地においては、通行人や近隣住民も見やすい環境にあると、犯罪抑止に有効です。」

4. 留守中には「居るふり照明」を

家を空けることが増える長期休みの間などは、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。空き巣を寄せつけない防犯対策を教えていただきました。

山田さん「傍目から留守と分かる家は空き巣リスクが高いため、空き巣に狙われないためには、留守だと見抜かれない対策が重要です。

シャッターが開いていると、夕方以降に真っ暗な室内で留守だと分かってしまいます。1階はシャッターを閉め、2階は灯りをつけておくとよいでしょう。ポイントは、消費電力の少ないLEDなどで、室内を1か所点灯しておくことです。タイマーで照明が付け消しできるスイッチや照明も販売されています。」

山田さんに教えていただいた対策を取り入れ、留守中はもちろん、日ごろから空き巣に狙われない防犯対策を意識してみてくださいね。

shukana/webライター

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