35歳、事務職の《リアル貯金額》。50代で早期退職したい。いくらあれば足りますか?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな総資産額を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【35歳 男性】
【貯蓄額】35歳、男性の場合
プロフィール
35歳、男性
小売業の事務
ひとり暮らし
世帯年収 340万円
【相談内容】50代でリタイアしたいです。4,000万円あれば足りますか?
「なるべく早くに仕事を辞めたいです。4,000万円貯めて50代で退職するとして、老後資金は足りますか?」
現在の資産額の水準は?
質問者さんと同じ30代単身世帯の貯金額は、平均が594万円・中央値が100万円です。
*……参考:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和5年」
質問者さんの資産総額は600万円と、平均値・中央値とも上回っていますね。
4,000万円でセミリタイアは可能?リアルな生活シミュレーション
質問者さんは、「50代で早期リタイアしたい」という目標をお持ちなのですね。
それでは、4,000万円を貯めた場合の生活をシミュレーションしてみましょう。
4,000万円で早期退職はできる?
36歳で年収340万円の質問者さんがこのまま厚生年金に加入し続け、50歳で退職した場合、将来受け取れる年金の目安は、あくまで概算ですが月9万円程度です。
年金を65歳から受給するとして、それまでの15年間は自力で資金をまかなう必要があります。
15年間、月15万円で生活すると仮定すると、15万円×12ヶ月×15年=約2,700万円が必要です。
そして、65歳以降、仮に月9万円の年金と月6万円の取り崩しで生活すると、6万円×12ヶ月×25年=約1,800万円が必要です。
つまり、65歳までに約2,700万円、65歳以降に約1,800万円、合わせて約4,500万円が必要という計算になります。
生活費を月15万円に抑えたとしても、貯蓄が4,000万円では足りないと言えるでしょう。
「完全リタイア」より「ゆるやかに働く」選択も検討してみて
50代での退職には、4,000万円では心もとない可能性があります。
そのため、早期退職後も少しずつ働いて収入を得ることを視野に入れてみてはいかがでしょうか。
たとえば、週に数日・数時間だけの在宅ワーク、好きなことを活かした副業など、負担の少ない働き方で収入を得続けることができれば、セミリタイア後も安心して過ごせますよ。
まとめ
・50代で早期リタイアした場合、4,000万円の貯蓄では難しい可能性があります。
・退職後も少しずつ働いて、収入を得続けることがおすすめです。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。