【玉名市】ででーーん!これは完全に異世界!この穴の中、入るべし。~石貫穴観音横穴~
玉名市石貫に「石貫穴観音横穴」という穴の中に入ることの出来る、すごい横穴式古墳があるのを見つけました。 まるで探検家になったような気分になり、胸がドキドキ。 大変貴重な史跡なので是非蚊の出現する夏になる前に行かれてみてはいかがでしょうか。
場所は玉名市石貫字安世寺
熊本市中心部からおよそ車で1時間ほどの、のどかな住宅街にあります。このように案内が出ていますので、迷う事はなく、こちらが5台程車が置ける駐車場です。
家の間の道を徒歩で3分くらい歩いて向かいます。
ツツジ科のアセビの花でしょうか。宝物のように輝き美しいけれども毒があります。
今は誰も住んでいない古い廃墟を抜け、
国指定史跡「石貫観音横穴」にたどり着きます。玉名という所は、様々な史跡があり、景色は綺麗で海もあり、美味しい食事が出来る所も沢山あり、何度訪れでも新しい発見と感動があり、素晴らしい場所だと感じます。
暗~い穴に入って異世界へ
到着しました。あまりにも静かな場所なので、何となく疎外感を感じてしまう程です。
装飾のある古墳としては全国的に有名との事。
ちょっと急な階段を登ります。手すりを握って慎重に。
お堂に到着。綺麗に整備されており、ほっとします。
なかなかの高台にあります。
思わず「うわあー!」と声が出てしまう光景。拝殿の奥に、暗い暗い穴がぽっかりと口を開けております。外が明るいほどに漆黒の闇。
近付くと網が立てかけてありましたが、まさかの「ご自由にお入り下さい」の文字。
入口には赤や白の円文が装飾されているとの事でしたが、それよりも穴が気になって気になって、そそくさと中に入ってしまいました。
お邪魔します。なかなか狭い穴ですので、気を付けて入ってください。
ぼわっっっ。広い!
これが向かって左側の1号基の中です。ひんやりとした空気に少し怖さを感じます。
これだけ掘るのはどれだけ大変な事でしょうか。左右がベッドのようになっております。
重ねられた石は近代のものでしょうか。全く砂っぽくなく、ほんのさっき、人が整備していかれたような清潔感がありました。「ありがとうございました」と言って出ます。
こちらは、真ん中の2号基。
うわっ!
これはすごい~! ここには千手観音があります。右側にあるのは十一面観音で、後の時代に置かれたものだそうですが、では千手観音は...?
これです!!消えかかっているように薄くなっております。「これですよ」と言われないと気か付かない程になっています。色々な資料を見ましたが、やはり年々薄くなっているような気がしました。 千年は軽く超える昔に彫られた千手観音様。供えられた榊は全てつやつやとしており、地域の方々の大切な信仰の場にもなっております。
まるで瓦のような屋根がありました。すごいなぁ。 1,400年程の前のこの土地のリーダーのお墓という事で、ここから土地が見渡せるようにと高台にあるのでしょう。 息を呑む穴の中の異世界感に圧倒されました。
次は3号基。
左右は船のような形になっており、死者が無事に黄泉の国へと旅立てるようにとの意味があるそうです。ひんやりとしたこの穴の中で、汗が渇いてきます。ものすごいパワーを感じ圧倒されました。
地域の方々の努力
こちらの「石貫穴観音横穴」は地域の方々の細やかなお手入れによって、快適に見学する事が出来ております。
拝殿は古くなっておりますが、
周りにはゴミも草もなく、とても美しく整備されておりました。 昔は穴の中に入るのは手続きなどが必要だったそうですが、今は気軽に入る事が出来る事に感謝です。虫やコウモリが入らないよう、きちんと網を閉めて出てください。
穴の外に出たら眩しいほどの光で、まるで過去から現在にタイムトリップしてきたような不思議な気持ちになります。 こんな風に力強く目に焼き付く史跡がある事は、子供さんにとってもいい刺激になるのではないでしょうか?夏休みの自由研究にも良い課題だなと思いました。 ※地域の方々が大切にされている場所です。見学の際はルールを守って、ゴミなどが必ず持ち帰りましょう。