深夜2時に満席!福岡の飲食関係者らから圧倒的支持を得るラーメン居酒屋
今回訪れたのは、今泉の路地にある「しのわ今泉」です。深夜まで味にうるさい飲食関係者をはじめ、多くの客でにぎわっています。
ドアを開けると店内はカウンター14席のこぢんまりとした雰囲気。店主は、和食の「みかん」で腕を磨いた平岡良崇さんです。こちらは、久留米の無化調醤油ラーメンの店「しのわ」の味を受け継ぎ、一品料理とお酒を味わった後のシメとして醤油ラーメンを楽しめるお店になっています。
メニューを見ると、大名「コウシキャンプ」の精肉店「コウシ・ミート・ショップ」から仕入れた黒毛和牛のサーロインや馬刺し、笹丘「ホルモン販売&肉酒場 CHOKU」の焼ホルモン、ポテサラ、レーズンチーズなどガッツリ系から軽めのおつまみまで充実のラインナップです。パクサラダやキーマカレー春巻きなどエスニックな料理も気になります!
「はじめは昼のラーメン営業をメインにして夜は一品料理も出すというスタイルだったのですが、徐々に夜のほうが利用が増えていったんです。そこで思い切って夜をメインの居酒屋スタイルにして、シメでラーメンを楽しんでもらうようにしたんです」。すると、なんとこれが大当たり! 閉店時間を24時から深夜3時までに延ばし、平岡さんが得意とする「みかん」仕込みの一品料理を増やしたことで、舌の肥えた飲食関係者が営業後に続々と訪れる人気店に成長しました。コロナ禍以降深夜族が減ったと言われますが、24時や2時などの真夜中に満席になることも珍しくないというから驚きです。
最初に頼んだのは「ちりめん山椒」(600円)。山椒を炊き上げて2日間干し、万願寺とうがらしの上にたっぷりのせた一品で、旨味が濃縮した甘辛のちりめん万願寺唐辛子のほのかな苦みとの相性が抜群です。
次は「刺身盛り合わせ」(1人前1500円〜/写真は2人前)をオーダー。だいたい5種類を味わえる内容で、ぷりぷりの鹿児島産水だこ、ヒラス、中トロ、海苔醤油で味わうウニも絶品。「今日からはじまりました」という夏の味覚、大分のハモの上品な味わいの身を梅肉でさっぱりといただきました。
今度は肉系が食べたくてお願いした「フックチキン」(1500円)。丸どりで仕入れた雛鳥を店内の“S字フック”で一夜干してから素揚げしています。バリッとした皮とやわらかでシューシーな身、そしててんこ盛りのパクチーがパクチー好きにはたまりません! 和食ベースのエスニックな料理で、ワインも進んでしまいます。
シメはラーメンと迷いましたが、今回は「冷たい担々麺」(1000円)をチョイス。まずキンキンに冷えた中太のちぢれ麺が、心地よい爽やかさを連れてきてくれます。そして超濃厚な自家製ごまだれの風味の後に追いかけてくる爽快な辛さがクセになりそう! 細かくカットしたチャーシューがたっぷり入っていて、口の中で調和する甘辛のバランスが絶妙です。
店内のワインセラーには、久留米の本店同様、自然派ワインが50種以上ズラリと並びます。さらに今後は焼酎も増やしていく予定だそう。ゆくゆくは、「しのわ今泉」だけでなくいつか自分の名を掲げた店も持ちたいと語る平岡さん。「しのわ今泉」の進化同様、平岡さんのこれからにも注目です。
しのわ 今泉
福岡市中央区今泉1-18-18
092-753-6775