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鮎(アユ)友釣りオススメ河川ガイド2024:庄川【富山】水量は常にチェックを

TSURINEWS

庄川(提供:週刊つりニュース関東版APC・乙戸裕之)

富山県の七大河川のひとつ庄川のアユ釣りを紹介したい。

富山・庄川のアユ釣り

富山県の西部を流れ、一級河川にして砺波平野と射水平野を潤し富山湾へと注ぐ。水源域には御母衣湖もあり年間を通じて豊富な水量をたたえている。

アユ解禁日は例年サクラマスの遊漁期限の翌日で、すでに4月中旬には天然アユのソ上状況調査が実施され、その時点では「良好」という調査結果が出ていた。また同時期からアユの放流もおこなわれ、漁協も釣り人もシーズンに向けての準備に入る時期になった。

庄川の特徴と注意点

この川の特徴は、関西電力による発電の機能もあり、常時放水量には耳を傾けなければならない。釣行時には天候はもちろん、関西電力のテレフォンサービスで数字的な確認をしたり、河川ライブカメラで水量を確認するなどしっかりとした情報収集しよう。また、昼間の時間帯ではパトロールカーや防災スピーカーからの注意喚起が流れるので、聞き逃さないようにしてほしい。

川の両岸には道路が走っていて、所々に河川敷へ入る道がある。ひと通り車窓から川見をし、当たりをつけて河川敷へ入る。車窓から見た石は、目の当たりにすると意外に大きい。全面がポイントに見えるところも多い。数年前の増水により砂利などが大量に堆積したが、関係機関の努力により早い時期から釣りが楽しめるようになった。

庄川(提供:週刊つりニュース関東版APC・乙戸裕之)

解禁直後は放流個体がメイン

この川は水質がいいのはもちろんのこと、真夏の炎天下でもヘチのアカは腐ることはなく、水温もあまり高温にならない。また、水中を歩いても泥が舞い上がって濁ることもない。良質なアカが付く条件が揃っている。

解禁時は、天然ソ上のある川では型が小ぶりで、縄張りを強く主張する野アユはあまり多くない。そのぶん、放流されたアユたちが楽しませてくれる。養殖アユを2尾持って入るポイントは、アカ着きのいい流れが緩やかであまり深くないポイントが理想。瀬肩や瀬尻といわれるポイントが狙いめ。解禁日は事前情報がないので、自分で釣って情報を掴むしかない。オトリアユを優しく扱うことに集中してほしい。

タックルは竿8.5~9m、水中イトは複合なら0.04号で大丈夫だと思う。ハリは6.5号前後の3、4本イカリで、掛かり具合に合わせて調整する。

朝イチは緩やかなポイントがおすすめ(提供:週刊つりニュース関東版APC・乙戸裕之)

朝イチの攻略法

釣り始めはほとんどの河川で言えることは、朝は活性が低く野アユは川底から浮き気味であるということ。私は個人的にはそんなイメージをして、養殖オトリを浮き気味に泳がせて、目印の反応や水中イトへの野アユの触れ方を参考に泳がせる。野アユから何らかの反応があればそこで粘る。

ここで極力避けたいのは根掛かり。活性が低いのに場所を荒らすと、さらに追いは悪くなる。そんなこともあるので、基本的に朝イチは軽いヤナギバリからスタートする。

メリットとしては、追い気の低いアユに対して尾ビレから長く掛けバリをセットできること、野アユに対してハリが深く刺さりバレが少ないこと、そしてハリ自体が軽く根掛かりが少ないことなどがある。それでも掛からないことがあるので、ハリはいろいろと持ち歩くようにしている。どんなハリでもオトリアユを泳がせていると、掛けバリはあらゆるところで先端を傷めている。ハリの点検を怠らないよう心がけよう。掛からない時こそハリ交換。

泳がせ釣りの場合、オバセを多くとると水中イトは尾ビレ付近に沈みエビ状態になる確率が上がるので、私は竿先にオトリの重さをすぐ感じる程度のオバセで泳がせたり引いたりしている。

野アユが確保できたら移動も視野に

そして早朝のスタートのモチベーションをいつまで保てるかが、釣果に影響するといっても過言ではない。型はともかく野アユが3~4尾確保できると次のポイントへの移動も考える。

石色のいいのが当然だが、常に縄張りを持ったアユがいるとは限らない。一日のうちのどこかの時間帯で石に着く。そのため、石色のいいポイントを何カ所か見つけておく。そしてそのポイントを、時間をずらして複数回釣り回るというのも効率がいい。

石色のいいポイントを何カ所か見つけておこう(提供:週刊つりニュース関東版APC・乙戸裕之)

天然ソ上のある川では、掛かりアユが10cm以下なんてこともあるが、オトリには使う。野アユは自分より小型のアユに対しては追いがいいようだ。あまり大きいアユは、オトリにはしたくない。

元気な野アユにオトリが代われば、瀬にも入れてみる。時間の経過とともに中層を泳いでいた野アユたちも、各々の縄張りを主張して石に着く。ここからが本来のアユ釣りのだいご味になる。場所を荒らさず静かに釣り、オトリアユはポイントに直撃しないでやや下流に入れ、ポイントに入るころにはオトリは安定して泳いでいること、引かれていること基本だと考えている。

そしてハリの点検。形状を悩む前に先頭の切れ味に注意してほしい。イカリバリは1本でも傷んでいたら交換。

あとはマナーを守って、釣り人同士気持ちのいい出会いで釣りを楽しみたい。今シーズンも安全に楽しみましょう。

<週刊つりニュース関東版APC・乙戸裕之/TSURINEWS編>

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