Yahoo! JAPAN

医療マンガの金字塔、過去最大規模の展覧会「手塚治虫 ブラック・ジャック展」が1月16日~2月25日、横浜『そごう美術館』で開催

さんたつ

E477-6274サイズ小

500点以上の生原稿から手塚治虫の情熱と執念を大解剖する「手塚治虫 ブラック・ジャック展」が2025年1月16日(木)~2月25日(火)、神奈川県横浜市の『そごう美術館』で開催される。

名作マンガ『ブラック・ジャック』の魅力を大解剖

手塚治虫。

顔に傷のある天才外科医ブラック・ジャックと、彼が生んだ “18歳で0歳”の女の子ピノコという強力なキャラクターたちが繰り広げる医療マンガ『ブラック・ジャック』。人間や生きものの命とそれを救う医療、人としての生きざまや、そもそも「医者は何のためにあるのだ」という根本的な問いまで、数多くのテーマから紡ぎ出されている。

本展では、連載当時の『週刊少年チャンピオン』や1970年代に発行された単行本の200以上のエピソードの直筆原稿が展示される。

『そごう美術館』の担当者は、「500点以上の生原稿が並ぶ圧巻の展示空間、ブラック・ジャック史上最大規模の展覧会です。『ブラック・ジャック』というマンガがどんなものなのかをキーワードごとに紹介しているコーナー、「医療マンガ」としての魅力や現代に通じる社会性を深掘りしたコーナー、横浜会場限定作品『おばあちゃん』全ページ展示など、『ブラック・ジャック』を深く知る人もこれから知る人も楽しめる内容となっています」と見どころを語る。

昭和に起きたさまざまな出来事に影響を受けたストーリーや、手塚治虫の情熱と執念が感じられる当時の資料、作品が生まれたときの秘密が解き明かされる証言映像など多数の展示により、見ごたえのある内容となっている。

ブラック・ジャック。
ピノコ。
第17話_灰色の館。

全243話を網羅した全4室の多角的な展示が圧巻

第1話_医者はどこだ!

全4室に分け、多角的に作品の魅力に迫る本展。

第1室 ではピノコやドクター・キリコ、ファンの間で一番人気の如月恵など、個性豊かなキャラクターたちを作品と併せて紹介。

第2室では手塚治虫が『ブラック・ジャック』を生み出すにいたった背景を当時の資料とともに紹介していく。『新寳島』や『鉄腕アトム』の作品資料に加え、手塚治虫の医大時代の資料など、医療と深い関わりがわかる貴重な資料も見ることができる。さらにブラック・ジャックが初めて登場した第1話の原稿や、本展のために新たに収録した、作品誕生の秘密を解き明かす手塚プロの関係者・出版に携わった編集者などの証言映像もあり、どれも見逃せない。

第3室では高額請求の謎や、動物のいのちを扱った作品など、主要なテーマごとに作品が並べられる。全体の半分以上の約140 話のエピソードの原稿が並ぶのは史上初となる。

最終第4室では「医療マンガ」としての魅力、現代に通じるその社会性を深掘り。当時の読者が驚き引きつけられた“人体の手術シーン”を現代アート的な視点から鑑賞する展示や、『ブラック・ジャック』を医療の側面から鑑みるコーナーも登場。連載当時のニュース映像とともに『ブラック・ジャック』を読み解くコーナーなど工夫を凝らした展示で、観るものを引き込んでいく。

『ブラック・ジャック』を知る世代からなじみのない世代まで、その魅力にたっぷり触れられるはずだ。

第29話_ときには真珠のように。
第241話_オペの順番。
第89話_おばあちゃん。

開催概要

「手塚治虫 ブラック・ジャック展」

開催日:2025年1月16日(木)~2月25日(火)
開催時間:10:00~20:00(入館は~19:30)
休館日:会期中無休
会場:そごう美術館(神奈川県横浜市西区高島 2-18-1 そごう横浜店6F)
アクセス:JR・京浜急行電鉄本線横浜駅から徒歩3分、東急電鉄東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線横浜駅から徒歩5分、相模鉄道相鉄本線横浜駅から徒歩7分、横浜市営地下鉄ブルーライン横浜駅から徒歩10分
入館料:一般1600円、大学・高校生1400円、中学生以下無料
※障がい者手帳をお持ちの人とその介護者1名は無料。

(C)Tezuka Productions

【問い合わせ先】
そごう美術館☏045-465-5515
公式HP  https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/

取材・文=前田真紀 画像提供=そごう美術館

前田真紀
ライター
『散歩の達人』『JR時刻表』ほか雑誌・Webで旅・グルメ・イベントなどさまざまなテーマで取材・執筆。10年以上住んだ栃木県那須塩原界隈のおいしいものや作家さんなどを紹介するブログ「那須・塩原いいとこ、みっけ」を運営。美術に興味があり、美術評論家で東京藝術大学教授・布施英利氏の「布施アカデミア」受講4年目に突入。

【関連記事】

おすすめの記事