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編集部が注目した2024年サステナビリティニュース5

ELEMINIST

2024年も地震や台風などの災害、戦争・紛争など地球規模の問題が続いている。今年一年、ELEMINISTでもっとも読まれたニュース記事をもとに2024年を振り返ってみよう。

新たな価値が台頭した2024年

今年は選挙イヤーともいわれ、世界各国で選挙が実施された。G20のなかでも11の国と地域におよび、国際政治や経済にも大きなインパクトを与えた。イギリス、アメリカ、日本など多くの国で総じて政権与党には厳しい結果となり、新たな改革を求められている。これは新しい価値を求める流れともいえるだろう。そんな今年一年、ELEMINISTでもっとも読まれたニュースランキングをカウントダウン形式でみていこう。

5位 「慌ただしい暮らしを見直し、やさしい世界を取り戻したい」井浦新さん夫婦の原点回帰なスローライフ

高木康行

俳優の傍ら、ファッションブランドも手がける井浦 新さん。次なるフィールドとして家族であるあいさんとともに、人と地球にやさしいヘアケアブランド「Kruhi(クルヒ)」をローンチ。自然由来成分100%の石けんシャンプーとトリートメントには、規格外フルーツのアップサイクル原料が使用され、容器はリサイクル効率の高いアルミボトルといったこだわりよう。ともに生活する中で育まれた、古いものを見直す“原点回帰”という考え方や、ブランドを続ける意義についても伺った。

Point
「Kruhi(クルヒ)」は2022年、2023年「サステナブルコスメアワード」のゴールド賞受賞、2023年にはデンマークの「Grøn Salon(グリーン・サロン)」認証を取得している。

4位 人の脳にもマイクロプラスチック 検出量が8年前の1.5倍に

これまでにも人間の心臓・血液・肺から検出されたマイクロプラスチック。最新の研究結果で、人の脳からも検出され、2016年のサンプルと比較すると、脳から検出されたマイクロプラスチックの量が約50%増えていたのだ。また、脳には腎臓や肝臓よりも7~30倍ものマイクロプラスチックが確認されたという。体内へのおもな進入経路は食事や飲料からではないかと推測されている。

Point
いまの段階でわたしたちができることは、プラスチックのカップやペットボトルをできるだけ使わないこと、プラスチックの使用量自体を減らすことだ。

3位 「黒色のプラスチック」から有毒の化学物質 最新の研究で判明

黒色のプラスチック製品には、禁止されている有毒な化学物質でできた「難燃剤」が含まれていることが、最新の研究で明らかになった。難燃剤とは燃えにくくさせる添加剤で、子どものおもちゃ、テイクアウト用の容器、台所用品などから検出された。この結果を受け、口に入る可能性の高い食品容器やおもちゃなどは、黒いプラスチック製のものは避けた方がよいと述べる科学者もいる様だ。

Point
もともと難燃剤はテレビや家電などに使われていたものが、リサイクルする工程でプラスチックに混ざった可能性があるそうで、混入を防ぐことは難しい。

2位 観光客は帰れ! 欧州各地で観光業反対運動 オーバーツーリズム悪化で

数多くの観光客が訪れる欧州では、オーバーツーリズムの問題が悪化。スペイン、ギリシャなどで、地元住民の間からは観光業に反対する声が高まった。住民によるデモや抗議運動が各国で起こった。オーバーツーリズムとは、観光客が大幅に増加することで過度に混雑し、地域住民の生活や自然環境に悪影響が出ることを指す。最近では混雑だけではなく、住居費や物価の高騰も原因となっている。

Point
以前からオーバーツーリズム問題は起きており、観光税を取り入れている地域もあったが、各地で観光税反対運動も起きており、解決策とはなっていないようだ。

1位 台湾でM7超えの地震 寄付・募金先一覧

日本時間の4月3日午前、台湾東部沖でマグニチュード7.2の地震が発生した。台湾東部の花蓮県では震度6強を観測。北部の台北市や新北市などでも、強い揺れがあり、ここ25年で最大規模の地震となった。翌4日の時点で9人死亡、けが人は963人と報じられた。ELEMINISTでは、災害や地震などが起きた際は、寄付・募金先一覧を公開している。すぐにアクションを起こそうと、この記事に多くの関心が寄せられたことは、幸甚の至りだ。

Point
東日本大震災、能登地震の際には台湾から多くの義援金が寄せられたことから、この地震時には「いまこそ台湾に恩返しを」という声が多くあがった。

いま、これまでの価値観や考え方から新しい価値へと変化が求められている。例えばプラスチックに関わる問題では、長い間わたしたちが恩恵を受けてきた、便利で安い素材としてのプラスチックではなく、資源としてどのように付き合っていくかを考え、見極めなければならない。井浦さんのように、古いものや歴史のあるものに原点回帰するというのも、また変化のひとつだ。

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