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家族で作る「甘い」トウモロコシ 妻・両親とともに 伊賀の黒宮さん

伊賀タウン情報YOU

トウモロコシ畑に立つ黒宮さん(左)と詳子さん

静岡から移住 目標は全国展開

 会社勤めをしていた静岡県から三重県伊賀市石川に移住し、「クロチャンファーム伊賀」を設立した黒宮亮さん。移住から6年、主に栽培するトウモロコシは「甘い」と評判で、全国にファンを増やしている。

 会社員時代、「違う仕事に就こう」と考え、好きだった古民家を探し始めた。一方、神奈川県の実家に住む両親も「定年退職後に農業をしたい」と、畑付きの古民家を探しており、母親が偶然見つけたのが今の自宅だった。

古民家に住む

 伊賀の地で両親と一緒に古民家に住み、農業に従事しようと決意。会社を辞め、静岡県内の農場で農業について学ぶ中、朝採りトウモロコシのおいしさに感動した。「伊賀は米がおいしいので、同じイネ科のトウモロコシも合っているんじゃないか。自分でも作ってみたい」と、先に黒宮さんが、続けて両親が伊賀へ移住し、農業に従事するようになった。

おいしさ生む秘密

 トウモロコシ栽培は例年4月初旬から7月後半まで。約6000平方メートルの畑では「ゴールドラッシュ」という品種を育てている。おいしいものを作るため、茎の下部に出た小さい実は「ベビーコーン」として収穫し、栄養を上部の実1つに集中させる。寒暖差のある気候と収穫のタイミングがおいしさを生む秘密で、生でかじると汁が飛び散るくらいみずみずしく、最大糖度22を記録したこともあるそうだ。

 インスタグラム(@kurochan_farm)などでの情報発信は父親が担当し、直売所で母親が販売する。今年は、今春結婚したばかりの妻詳子さんと2人で栽培・収穫したが、カメムシなどの虫が大量発生し不作だったそうで、収穫量も昨年の10分の1ほどだったという。

 シーズン後は、サラダラティーナをメインに、ブロッコリー、レタス、シュクライなどの栽培にとりかかる。今後は「トウモロコシで全国展開したい」という目標に向け、詳子さんと二人三脚で歩んでいく。

2024年8月10日付873号2、3面から

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