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春から介護職の方必見!入職前の1ヶ月でやるべきこととは?

ささえるラボ

春から介護職の方必見!入職前の1ヶ月でやるべきこととは?

本日のお悩み:介護職への入職前1ヶ月でできることとは?

4月から未経験で介護職に入職をします。前職の有給休暇消化などもあり、3月の1ヶ月間は自由な時間が多いです。

4月から新しい職場に入るにあたって、3月の1ヶ月間でできることや、やっておいたほうがよいことがあれば教えてください。

春は「原動力」を育む大切な時期!

執筆者/専門家

大関 美里

https://mynavi-kaigo.jp/media/users/13

春の気配も感じられてくる、このタイミングで新しい出発をされる相談者さん、ご質問ありがとうございます。

春という季節は、桜のつぼみのように、これから新しい場所で咲こうとされる方の「原動力」を育む大切な時期ですね。私自身も新人時代、先輩方の温かい言葉に何度救われたかわかりません。
仕事が始まるまでの、この期間にできることを模索されている相談者さんは、もうすでに立派な援助者でいらっしゃるなと思いつつ、私なりの失敗と気づきから、アドバイスをさせてください。

入職前1ヶ月でおすすめの過ごし方4選

1.自分の原動力の確認をしましょう
2.知識よりまずは「心の準備体操」を行いましょう
3.本物の自分のリフレッシュ方法を探しておきましょう
4.「頼る力」を準備しておきましょう

1.自分の原動力の確認をしましょう

出典:https://mynavi-kaigo.jp/media

まずはコーヒーを淹れるように、ゆっくりと「なぜ介護職なんだろう?」という問いに向き合ってみましょう。たくさんの職業がある中で、ご自身が介護職を選んだ理由、それこそが「原動力」になります。

私の場合は、大好きだった祖父の存在が大きいです。どんなにしんどくても、祖父の写真を見たら「そうだった、私はこのために今の仕事を選んだんだ」と思い出すことができます。ご相談者様も自分の中にある「原石」を見つける作業から始めてみませんか?

私のおすすめは、自分の好きなノートに思いつくがままに書き出す方法です。そして、それを思い出せるようなアイテム(写真やそれを表す記念品など)を、目につく場所に置いておきます。原動力やきっかけは、すぐに見つからないこともあると思います。しかし、見つかれば、いつでも心にガソリンを注ぐことができるようになるので、ぜひ、ノートを気軽に開いて原動力と向き合う時間を持ってみてください。

2.知識よりまずは「心の準備体操」を行いましょう

緊急時の対処法など、命に関わるような知識は勉強しておけると安心材料になりますね。ただ、教科書的な学びの準備ももちろん大切ですが、私が現場で必要だなと痛感したのは「観察力の養い方」でした。

介護職として働きだし、日々の業務に追われてしまうと、利用者さんの普通の生活が見えづらくなってしまいます。そのため、業務に携わる前に、公園でお年寄りの歩き方を見る、銭湯でお風呂の入り方をこっそり観察する、スーパーで買い物かごを持つ手の動きを想像する…そんな日常トレーニングを始めてみてはいかがでしょうか?

現場で長く、そして本当に役立つのは、意外と思われるかもしれませんが「生活者の目線」です。特別なことじゃなくて大丈夫です。あなたの「気づきアンテナ」を少し広げてみるだけで、4月からの現場がぐっと近くなりますよ。

3.本物の自分のリフレッシュ方法を探しておきましょう

出典:https://mynavi-kaigo.jp/media

●介護職は心を預かる仕事

「感情労働」という言葉をお聞きになったことはありますか?

感情労働とは、仕事の中で自分の感情を意識的にコントロールし、相手に適切な情緒的反応を示すことを求められる労働形態を指します。介護職意外にも、接客・教育など対人サービス職に顕著ですね。

例えば、疲れていても笑顔で接する、とか、自分の感情を抑制して冷静に対応するなどといった行為が該当します。介護現場のあるあるで言えば、認知症の方に同じ質問を1日20回繰り返されても穏やかに答え続けることでしょうか。

介護は「心を預かる仕事」なのではないかと思います。利用者さんの不安やご家族様からの期待を一身に受けることが多いです。私も共感性が高い性質なので、頭が仕事のことでいっぱいになりすぎると、仕事は終わっているのにボーッとすることも(笑)。そんなときは「感情のシューズを脱ぐ時間」を作るのがコツ。簡単にいうと「リフレッシュする時間」ですね。

●本物のリフレッシュ方法を見つけましょう

そして、リフレッシュする時間を作るために、今のうちから行っていただきたいことは、それが「本物の自分のやりたいこと」なのか確かめておくことです。これは、私自身若い頃には気づかなかったことです。そのため今回、ご相談者様にもお伝えしておきたいことなのですが、好きな時間を過ごしていても、充実感が得られなかったらそれは『偽物のやりたいこと』なのです。

周りに言われたことや、惰性で行ってしまっていることなど、欲求としてはたしかにあるけれど、偽物のやりたいことを続けている方がとても多いです。

『偽物のやりたいこと』は、それをやっても「あぁ、休みが終わっちゃったな」と、仕事に向かう気力が湧いてこなかったり、満たされないものです。流行っていたり、みんながやっていたりするからといって、それが自分にも合っているかは分かりません。逆に、充実感があって、仕事も頑張ろうと思えるような過ごし方が、本物のリフレッシュ方法です。

●自分の行動に点数をつけ、本当のリフレッシュ方法を見つけましょう

どう見つけるかというと、例えばカラオケに行ったあと「最高に楽しかった〜!!」と思れば9〜10点、暇つぶしにはなったけど…くらいなら3点など10点満点でその行動に点数をつけてみましょう。

行動は、テレビやスマホゲーム、食べ放題、山登りやカフェでコーヒーのように自由です。点数が高いものが、今のあなたにとって本物のリフレッシュ方法です。自分にとってのリフレッシュ方法を知っておくと、充実した時間を過ごすことができ、しっかり心が充電されます。

趣味を見つける際、やったことのないことにチャレンジするのも素敵ですね。新しい友人を作ることにも繋がるし、仕事以外のサードプレイスができるかもしれません。感情のメンテナンスは、ケアの質を守る盾です。実は「自分を満たす技術」が大切。

私が実践しているのは「朝の散歩」と「甘いものを我慢しないこと」です(笑)
これも立派なセルフケア。重要なのは「感情の消耗」を自覚し、「心のオイル交換」は定期的にしていくこと。感情労働は尊い仕事の代償として発生するものです。適切なセルフケアを身につけ、共に歩む技術が、長く現場で働く秘訣です。

4.「頼る力」を準備しておきましょう

そして、最後にお伝えしたいのは、1人で抱え込まないことです。

現場で一番最初に学んだのが、これでした。新人時代、失敗してトイレで泣いていたとき、先輩が「大関さんのその涙、利用者さんへの想いでしょう?それだけで十分だよね」と励ましをもらったことがあります。そして、失敗の原因を先輩に相談したら、一瞬で解決しました。自分の頭だけで考えていることは、本当に視野が狭く、先輩に聞くことは悪いことではなく、結局1人で考えているより利用者さんのためになったことを今でも覚えています。

「自分が頑張れば・我慢すれば良いんだ」「こんなことくらいで頼ってはだめだ」と思いがちな性格であれば、仕事上ではより意識して周りを頼ってください。きっとご相談者さんも、人から頼ってもらえたら嬉しいはずです。その、相手に華を持たす役目を奪わないためにも、辛いときには辛いと言ったり、1人でどうにかしたりしないことを、意識してみてください。

最後に:今しかできないことを楽しみつつ、自分らしさを見つけましょう

介護のお仕事ほど、自分に向き合い、人との出会いを大切にしようと思える仕事はないのではないかと思います。

技術や知識は働いている中であとからついてきます。今しかできないことを楽しみつつ、ご相談者さんらしい過ごし方やリラックス方法を見つけることで、介護業界でもぐんぐん花咲いていくことを、祈っております。

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