松陽高校吹奏楽部 楽器不足解消にクラファン 演奏力上げ高みを目指す
県立松陽高校(泉区)の吹奏楽部が、深刻な楽器不足を解消するためにクラウドファンディングを実施している。楽器不足で上位大会出場の可能性を断たれることなく、他校と対等に渡り合える部活動になることが目的。
同校吹奏楽部は昨年度、着任した顧問の吉田直樹教諭=中面・人物風土記で紹介=の熱意ある指導を受け、30人以下で編成されるB部門で吹奏楽コンクールに出場。創部から約50年の歴史の中で、初めて東関東大会にも進出した。
その影響もあり、今年度は部員が急増。今夏は初めて55人までの編成となるA部門で同コンクールに挑んだ。
昨年の結果は越えられなかったが、A部門で上位を目指すという新たな目標に向けて、部全体の士気が高まっている。佐藤由菜部長(2年)は「審査員、お客さん問わず心をつかむような演奏がしたい」と意気込む。
応援してもらえる部活に
一方で、同校吹奏楽部は楽器不足が深刻な問題。吉田教諭は「保有する楽器の中には、そもそもオーケストラ向きではないものも。音色や音域が全然違う」と話す。佐藤部長も「希望する楽器がなく入部を断念する人や、希望ではない楽器を選んだが、退部してしまう人もいた」と部員が増えたからこその悩みも明かした。
楽器が足りないことを理由に、上位大会出場の可能性が途絶えてしまうことを避けるため、同部はクラウドファンディング(クラファン)で支援を募ることに。来年3月までに100万円を目指し、支援者へ定期演奏会の映像特典や招待(2月までの支援者対象)など返礼品を準備している。
クラファン担当の吉田光希さん(1年)は「多くの人に応援したいと思ってもらえるよう頑張ります」と話した。