今週のヘラブナ推薦釣り場2024【千葉・宮島池】
冬の訪れとともに、ひと際熱くなるのが千葉県山武郡九十九里町にある宮島池だ。定期放流で魚影が濃く、温暖地とあって冬場でも魚の活性はすこぶる良好。今期は例年より多い400kgもの新ベラ放流があり直近の釣況は大フィーバー。ツ抜けどころか束釣りも狙えるほどとは驚きだ。都心部から距離はあるが、こんなに釣れる野釣り場はない。冬将軍も真っ青になる激熱スポット・宮島池へさぁ出陣。
宮島池の概況
九十九里町の北部にある周囲約600mのかんがい用ため池。昭和8年に運用開始された池を平成5年に町が整備し、宮島池親水公園として再生した。
ふれあいゾーンや水辺ゾーン、修景池ゾーンなど7つの魅力を合わせもち、地域住民の憩いの場になっている。池の周囲は遊歩道があり、園内には四季折々の樹木が植えられ、とくに河津桜の名所としても有名だ。例年2月には、多くの観光客が訪れている。
以前から日研放流が繰り返されているので魚影はすこぶる濃く、数釣りが楽しめる場所だった。近年はその勢いが増し、冬季でも束釣りが可能なほど。今期は11月9日(土)に日研及び日本釣振興会から計400kgの新ベラ放流がおこなわれ、常連から「魚が濃すぎるよ~」とうれしい悲鳴が上がっている。
全域に渡り護岸化され足場は良好。短竿で楽しめるうえ駐車場・水洗トイレ完備で、女性や足腰の弱い高齢者・ジュニアにもお勧めできる。
釣り場のある九十九里町は漁業の町・イワシの町として有名。近年はサーフスポットとして若者に注目され、海岸沿いにオシャレなカフェなど並びドライブがてらのプチ遠征にもピッタリだ。
ポイント
ほぼ全域がポイントと言っても過言ではないくらい魚影が濃く、よほどのことがない限りオデコもない。ここでは釣り人が並ぶ人気ポイントをピックアップする(タチは満水時)。
小池北岸・駐車場下
同池のメインで常に釣り人が並び、多くの魚が居着いている。東側が浅くタチは1本半で西側が深く2本。手前が10mほど深くなっているため、多くの常連は7~8尺竿で狙っている。
小池西岸・ビオトープ前
これからの時期は季節風を背負えるため人気が高まる。北寄りが深くタチは1本半~2本弱。大池に寄るに連れ浅くなり1本強~1本半。駐車場下に比べ魚影が薄くなるので竿は9~10尺。
大池南岸・材木所前
同池の最深部となる。東側が浅くタチが1本半、西側に寄るに連れ深くなり最深部で2本強。これからの時期は北寄りの風をモロに受けるので人気は落ちるが静かに楽しみたい方にはお薦めだ。竿は10~13尺。
大池西岸・駐車場前
数より型のポイントで、とくに冬季は大型地ベラが狙えるので専門に通うファンも少なくない。タチは1本強~1本半。他のポイントに比べ魚影が薄いため竿は12~15尺。なお現在は新ベラが溜まっており10尺前後の竿で高釣果が出ている。
釣り方とエサ
小池は竿が10尺までで大池は竿規定なし。タナは第1オモリ~ウキまで1m。エサは生きエサが禁止で以上はすべてローカルルール。
宙釣り
水温、活性とも高いため年内は両ダンゴでいけるだろう。魚が湧きやすいうえジャミが多いため、通常よりも大きめのウキがいい。また良型ほど上層部に多いので、ハリスが張る前のアタリを狙うと型がそろいやすい。
以前から冬期でもトロ掛けセットが通用した。両ダンゴで決まらない時は試す価値大。ただし確実にウキを動かすならウドンセット。魚影が濃いため流行りの抜きバラケは禁物。持たせるバラケでしっかりとウキをナジませ返してからのアタリを狙うといいだろう。水深が浅いため下ハリスは30m前後。アタリが少なくても40m以内で決まることが多い。
底釣り
お勧めはウドンセットの段底。近年はこの釣り方が抜群に強く、昨冬は厳寒期でも束釣りが狙えたほど。水深が浅いので下ハリスは長くても40m。食わせは即席タイプの感嘆・力玉。風流れがある時はあまり待たずテンポよく打ち返したい。
バランスの底釣りならエサは両ダンゴかグルテンセット。水深が浅く風流れの影響を受けやすいので、ライトドボンで高釣果を叩きだす常連も少なくない。
アベレージは7~8寸で特筆するような大型は少ない。そのため道糸1号、ハリス0.4~0.5号が基本。魚影が濃くクセのある釣り場ではないので、好みの釣り方で狙ってほしい。入釣無料ではあるが放流資金確保のため、同池での放流バッジの購入に協力を。
<週刊ニュースへら版APC・中村直樹/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2024年11月29日号に掲載された記事を再編集したものになります。