箱根町独自の「はこシェア」始まる カーシェアリングで観光需要分散へ パーク24と包括連携協定
箱根町と(一財)箱根町観光協会(勝俣伸理事長)、パーク24株式会社(西川光一代表取締役社長)が5月10日、交通円滑化や観光振興に関する包括連携協定を結んだ。
同日から、パーク24が展開するカーシェアリングサービス「タイムズカー」のシステムを活用した箱根町独自のカーシェアリング「はこねカーシェア(愛称・はこシェア)」が開始されている。会員登録が必要になるなど、利用方法は通常と変わらない。はこシェアでは、町内の対象ステーションを利用する人に向け平日の来訪を促す特典を付与するなどして、閑散期における箱根への集客増を図るほか、駅からの二次交通としての利用を推進していくという。対象のステーションは現在、町役場や強羅駅前などの3箇所で、計5台が配備されている。
年間約2000万人が訪れる箱根町では、観光客が繁忙期や特定時間に集中し交通渋滞が発生する課題を抱える。また公共交通機関で訪れた観光客には移動手段が限られるなどの課題もある。勝俣浩行町長は「今回の協定は大変心強い。オーバーツーリズム対策や周遊の利便性向上に対して具体的な取り組みを進められる。観光客のみならず、町民にも利用していただければ」と課題の解消に期待を寄せている。
カーシェアリングは24時間365日利用でき、非対人でサービスが完結する。様々な利用シーンが考えられるため、箱根町観光協会がはこシェアの企画・運営を担当し、利用状況を見ながら、新しい設置場所を選定し増やしていくという。