見てくれる人の心に響く作品を 別府鶴見丘高校放送部 【大分県】
今年6月に開催された「第71回NHK杯全国高校放送コンテスト・第58回大分県大会」のテレビドキュメント部門で最優秀賞に輝いた別府鶴見丘高校放送部。7月には全国大会に出場した。
テレビドキュメント部門で制作したのは、祖父と孫の絆を描いた心温まるヒューマンドラマ。「じいさんと僕」と題された作品は、実際に在籍する部員の佐藤逞斗(2年)とその祖父が「歴史」という共通の趣味を通じて絆を深めていく様子を参考にした。副部長の皆本海璃(3年)は「同じ趣味を持つ2人から生まれる温かさを表現し、希薄になっている家族愛を伝えたい。もっと歩み寄れる家族関係を築いてほしい」という思いを込めた。1年の頃から脚本を担当する黒田颯人(同)は、「適切な言葉の使い方や文脈を勉強し、映像とのバランスを考えながら書いた」。苦労も多かったが脚本のライティングに手応えを感じたという。
音や映像の繋がりを大切にしながら編集している
年明けから全員で何度も話し合い、構成を練り直して完成した本作品。県大会後もさらにブラッシュアップして全国大会の舞台に立ったが、惜しくも目標としていた決勝の舞台に立つことはできなかった。顧問の村上聡子教諭は全員にノートを配布。「部員たちが全国の舞台に集まった他校の作品を見て感じたことや気づいたことをノートに記録し、今後につなげていく」と話した。
全国大会を終え、村上教諭は「今後も高校生ならではのアイデアをぶつけてほしい。作り手の視点ではなく、見てくれる人の心に響く番組をみんなで一緒につくってほしい」と期待する。アイデアと技術を磨き、次は全国での優勝を目指す。
来年のNHK杯全国高校放送コンテストでの優勝を目指す
(塩月なつみ)