「おいしい梨になれ」 海老名市内で受粉作業
今月上旬、ソメイヨシノの開花に重なるように梨の花が開花した。海老名市門沢橋の二見農園では1週間かけて受粉を行い、二見昌実さん(53)が柔らかな毛がついた交配機で、なでるように花粉をつけていった。
花粉は異なる樹木に咲いた花のおしべを集めて採取したもの。赤い色の粉を混ぜており、花粉をつけた花は印をつけたように分かる。
受粉作業と同時に余計な花を摘む作業もある。実をつける部分を選んで育ちやすくするためで、木をいたわり、葉を伸ばす目的もある。7月下旬には「香麗」が収穫を迎え、8月に「幸水」や「豊水」などが順次食べごろになる。二見さんの農園はすべて直売。「たった一度の収穫のために1年間世話を続けます。お客様の笑顔が励み」と話していた。