「クッション」から信じられない汚水が…。生活臭や汚れをごっそり落とす【プロの洗濯術】
洗濯研究家の平島利恵です。 「えっ、クッションって洗えるの?」そう思った方にこそ読んでほしい、身近なのに汚れが溜まりやすいアイテム、それがクッションです。今回は、スタッフが13年間もの間、洗っていなかったクッションを実際に洗ってみました。溜まった汚れを落とす「つけ置き洗い」をしたところ、出てきたのは“エスプレッソのような濃い汚れ”。見た目には分からなくても、皮脂や汗、ホコリが繊維に蓄積していたのです。
衝撃!13年間洗ってないクッションと毛布を洗ったら……
今回は、スタッフのお子さんが13年間愛用していたクッションと、10年洗っていない毛布をつけ置き洗いしました。
クッションは黒色ですが、汚れやくすみが気になります。
毛布は、見た目にはそこまで汚れが分かりませんが、スナック菓子のような生活臭が漂いました。
浴槽に40℃のお湯を溜め、アルカリ性粉末洗剤を溶かして、つけ置き洗いをすると……
こんなに汚れが……!
水を流した後の浴槽は、埃だらけでした(涙)
洗い上がったクッションは、色が垢ぬけた感じがします。
毛布も、気になっていた臭いがスッキリしました。
毛布・クッションは家庭で洗える
ここまで汚れが蓄積する前に、毛布やクッションは、家庭で簡単に洗うことが出来るので、定期的に洗う習慣をつけましょう。毛布はもちろん、タオルケットなども1ヶ月に1回は洗濯します。
まずは「洗えるか」を確認
洗えるかどうかは、洗濯表示で判断できます。
クッションに表示がない場合、素材に合わせて洗濯しましょう。
・羽毛入り:中性洗剤を使えばOK、アルカリ性洗剤はNG。
・ウレタン素材:水に弱く型崩れするため洗濯不可。
・そばがら:湿気に弱く、自宅洗いは不可。
・ビーズクッション:ウレタン混合素材は注意。洗える場合は手洗いで。※縫い目がほつれて中身が漏れると、洗濯機の故障につながることも。
汚れがひどいときは“つけ置き洗い”
「ニオイがこもっている」など、汚れが蓄積している場合は、40℃前後のお湯に粉末洗剤や酸素系漂白剤を溶かし、2〜3時間つけ置きするのが効果的です。浴槽や洗濯槽の中にお湯を溜め、つけ置き洗いをしましょう。
※注意点
お湯を吸った毛布はとても重くなるため、洗濯槽でつけ置きするほうが手軽に扱えます。
つけ置き前に、洗濯槽の掃除を忘れずに行いましょう!
洗濯機で洗うだけでOK!
洗濯機で洗えるものは、洗濯機で洗いましょう。
クッションは、洗濯ネットに入れて、デリケートコースで。
毛布は、毛布コースで洗います。洗濯槽に入りきらないときは、コインランドリーを活用しましょう。
洗剤選びは素材に合わせて
液体の中性洗剤と比べ、アルカリ性粉末洗剤の方が洗浄力が高く、蓄積した汚れやニオイ対策に効果を発揮します。ただし、使えない素材もあるので、洗濯表示を確認しましょう。
・羽毛:中性洗剤
・ポリエステル・綿:アルカリ性粉末洗剤
「洗えない」場合の対策は?
カバーだけでも定期的に洗って清潔に保ちましょう。本体は日陰での陰干しでニオイ対策をするのもおすすめです。
消臭スプレーだけで済ますのではなく、洗えるものはしっかり洗うことが大切です。
「何年も洗ってないかも……」という方は、この機会にぜひクッションもリセットしてみてくださいね。思っている以上に“すごい汚れ”が出てくるかもしれません。
平島利恵/洗濯研究家