注意欠如・多動症(ADHD)の特徴と対応①じっとしてられない、集中力が続かない子供は珍しくないはず?【心と行動がよくわかる 図解 発達障害の話】
じっとしているのが苦手(多動性)
小さな子どもはとにかく活発に動き回り、何にでも好奇心を示しがちで、同じところに長い時間じっとしていることができないものです。しかし、注意欠如・多動症(ADHD)の特性を持つ子どもは、他の子どもと見比べると少し様子が違うことがわかります。周囲の状況を見て自身の言動をコントロールすることができず、衝動的に動き回ったり、話し始めたりしてしまうのです。無意識で体が動いてしまうこともあり、自分で抑えることはできません。
忘れやすく集中するのも苦手(不注意)
何かに集中して取り組むことが苦手、気が散りやすく集中力が持続しない、持ち物をなくしたり、忘れたりすることが頻繁にある。こうした様子や行動もADHDに多く見られる特性のひとつです。どれも小さな子どもであれば、さほど珍しいことではないですが、問題はその頻度が高いこと。本人の不注意や努力不足によるものではないため、すぐに解決できるものでもなく、学校などで繰り返し注意を受け、思い悩んでしまう子も少なくないようです。
【出典】『心と行動がよくわかる 図解 発達障害の話』
監修:湯汲英史(ゆくみえいし) 日本文芸社刊
監修者プロフィール
公認心理師・精神保健福祉士・言語聴覚士。早稲田大学第一文学部心理学専攻卒。現在、公益社団法人発達協会常務理事、早稲田大学非常勤講師、練馬区保育園巡回指導員などを務める。 著書に『0歳~6歳 子どもの発達とレジリエンス保育の本―子どもの「立ち直る力」を育てる』(学研プラス)、『子どもが伸びる関わりことば26―発達が気になる子へのことばかけ』(鈴木出版)、『ことばの力を伸ばす考え方・教え方 ―話す前から一・二語文まで― 』(明石書店)など多数。