山の恵みを付加価値に!妙高市杉野沢地区 初のブランド米販売へ
標高700メートルほどの妙高市杉野沢地区で、妙高山などの湧き水で栽培したコメをブランド化する取り組みが始まりました。その名も「月からのおくりもの」です。
これがブランド化してPRすることになった杉野沢地区のコメ「月からのおくりもの」です。品種はつきあかりで、栽培には妙高山や周辺の山の湧き水を使っています。
杉野沢地区では元々、湧き水を生かしたコメづくりをしています。一方で担い手が不足し耕作放棄地の増加が課題になっていました。農家の収入を増やし、担い手不足を解消できないか…。そこで地元の観光業や農家でつくる杉ノ原実行委員会が考えたのがコメのブランド化です。
注目したのは、冷めてもおいしいとされる品種「つきあかり」です。地区では現在、田んぼが60ヘクタールあり、このうち半分がつきあかりを作っています。
杉ノ原実行委員会 鴨井茂人 委員長
「ツヤがあり、味はほんのり甘い。(杉野沢地区は)観光業をしている人が多い。お客様にお弁当を持たせることも多い。そこで冷めてもおいしいコメを求めていて、杉野沢で作っているつきあかりが適していた」
実行委員会では収穫されたつきあかりの一部を「月からのおくりもの」として、28日(土)から東京都の有楽町で開かれる東京交通会館マルシェで初めて販売します。
価格は1キロ 660円(税込み)
杉ノ原実行委員会 鴨井茂人 委員長
「今はコメがあるけど高かったり、備蓄米のように安いものもあるなかで、(東京の人たちが)『月のあかり』にどういう反応を示すのか不安でもあり楽しみでもある。(ブランド化の)もともとのきっかけは農業の担い手不足解消。なんとかみんなで杉野沢の農業を守っていくために始めて、農家の皆さんが喜んでコメを作り、消費者の皆さんに楽しんでもらえればいい」
ブランド米の名前「月からのおくりもの」は、地区に住む人たちに募集し、応募のあった100通ほどのなかから児童の案が選ばれました。
地元での販売は今後、杉野沢地区の日帰り温泉施設「苗名の湯」で販売される予定です。