犬に危険な『秋の植物』5選 誤食してしまったときの症状や予防策まで
犬に危険な『秋の植物』5選
秋になると、道端や公園などにさまざまな草花が咲き、木々も色が移り変わります。綺麗な秋の植物ですが、中には犬が誤食してしまうと危険な症状を引き起こすものもあるので要注意!ここでは、犬に危険な"秋の植物"を紹介します。
1.イチョウ(銀杏)
秋になると、イチョウの木には銀杏がなります。人間は銀杏を食べても深刻な症状を引き起こすことは滅多にありませんが、犬が食べてしまうと中毒症状を引き起こす危険があります。
銀杏を食べてしまった場合、消化不良、嘔吐や下痢といった消化器症状が現れ、重症化すると、呼吸困難や意識障害がみられるケースもあります。非常に危険なので、拾い食いしないように注意してください。
2.シュウメイギク
公園の花壇などでみられるシュウメイギクは、小さな花が咲き誇る可愛らしい植物です。秋の訪れを感じさせてくれる花ですが、実は毒を持つことをご存知でしょうか。
シュウメイギクを誤食し毒を摂取してしまうと、嘔吐や下痢、皮膚炎や腫れといった症状を引き起こします。最悪の場合、よだれを大量に分泌し始め、運動失調や肝臓障害を起こす危険もあるので、近づかせないようにしてください。
3.彼岸花
彼岸花は、お彼岸に使われることの多い秋を代表する花ですが、同時に毒があることでも有名です。
もしも犬が食べてしまうと、下痢や嘔吐、腹痛などの消化器症状にとどまらず、強い毒性により呼吸困難や心不全を引き起こし、最悪の場合、死に至る危険もあります。散歩ルートでみかける場合は、なるべく避けて別ルートを検討しましょう。
4.ナンテン
小さな赤い実がなるナンテンも秋頃から目に入るようになることが多いでしょう。実は、ナンテンの赤い実や葉には毒成分が含まれており、飲み込まずとも口の中に入れただけで痛みやひりつきを覚える犬が多いです。
もしも飲み込んでしまうと、嘔吐や下痢を引き起こし、重症化した場合は呼吸困難や昏睡状態に陥る危険もあります。ナンテンのある場所の下はなるべく通らないように配慮しましょう。
5.キノコ類
秋になると、場所によってはキノコが自生している光景を見かけるようになります。しかし、自然の中で生えているキノコには、毒を持つものもあるので、なるべく誤食しないよう注意が必要です。
毒キノコの種類によって症状はさまざまで、嘔吐や下痢、腹痛といった消化器症状から、麻痺、肝機能障害、腎機能障害など、重症化する事例も報告されています。
犬が植物を誤食しないための予防策
秋に散歩している際、犬が道端に生えている植物や落ちている毒性のある実などを誤食しないよう予防するには、以下の注意点に気を配りましょう。
✔いつもの散歩ルートに毒性のある植物がないか調べる
✔毒性のある植物には近づかず、離れて散歩する
✔落ち葉の多い場所では長居しない(毒を持つ実が隠れている可能性)
✔草むらや花壇にはなるべく近づかない
✔常に愛犬から目を離さず、拾い食いしないように注視する
とにかく予防のためには、散歩ルートにある危険を先に把握しておき、できる限り避けて通るルートや方法を検討しましょう。
どうしてもそのルートを通らなければならない場合は、草むらなどを避け、落ち葉の多い場所は足早に通り過ぎるなど、愛犬が拾い食いするリスクを減らす工夫を取り入れてください。
まとめ
いかがでしたか。秋には綺麗な花や美しい木々を見ることができますが、中には毒を持つ植物も多く存在していました。愛犬が散歩中に誤食しないよう、細心の注意を払って安全に散歩を楽しみましょう。
(獣医師監修:後藤マチ子)