【大和市・綾瀬市】インフルエンザ急増 大和市内4校で学年閉鎖も
インフルエンザが猛威を振るい、大和市内の小中学校では学年閉鎖が相次いでいる。県厚木保健福祉事務所大和センター管内(大和市・綾瀬市)にある7カ所の定点医療機関で報告された患者数は、第44週(10月27日〜11月2日)で147人。定点当たりの報告数は「21・00」となり、約1カ月前の第40週(9月29日〜10月5日)と比較すると、30倍ほど増加した。同センターによると、昨年より1カ月半ほど早い流行となっている。
定点あたりの報告数は、県内およそ250カ所、同センターの管内では7カ所の医療機関が、保健所に報告した週ごとのインフルエンザの患者数から算出されている。
県によると、第15週(4月7日〜13日)から国の制度見直しによる定点医療機関の減少等に伴い、「流行開始」「注意報」「警報」について、従前の基準値を当てはめることができなくなった。ただし、国による取り扱いが示されるまでの間は、現状、これまで通り「1」以上が流行開始の目安となっている。
同センター管内では、第41週(10月6日〜12日)の定点当たりの報告数は、「1」を超える22人で「3・14」となった。以降、第42週は14人で「2・00」、第43週は64人で「9・14」と患者数の増加が続き、直近の第44週では「21・00」だった。
県では、10月30日に流行注意報を発令。第44週には全国で2番目に多い「28・47」と報告され、警報レベル「30」に迫っている。
同センターでは手洗い・うがいやマスク着用とともに、1時間ごとに5分ほどの換気を呼びかけている。同センターの西海昇所長は「対面となる窓を5cmほど開け、風の通り道を作ってもらえれば」と語る。
学級閉鎖は21校
今シーズン初となる学級閉鎖は、9月16日に深見小学校であった。市によると、市内にある小中学校で21校・延べ117クラスが学級閉鎖となっている。引地台小学校と下福田小学校、光丘中学校、上和田中学校では、学年閉鎖も起きた(11月11日時点)。市教育委員会は「例年通り、各校の養護教諭から感染予防対策の徹底を促してもらっている」としている。
「熱や風邪の症状がある際は病院を受診し、療養してほしい」と西海所長。予防接種を受けてから効果が出るまで約2週間ほどかかるといい、「2歳から19歳未満を対象とした、スプレー式のワクチン接種も開始された。早めの予防接種を検討していただければ」と話す。
市では65歳以上の市民らを対象に、季節性インフルエンザの予防接種を開始している。昨年より期間を延長し、翌1月末まで受け付けている。