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上座・下座とは?基本のルールを図解で詳しく解説!【会議室・飲食店・タクシー】

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上座・下座とは?基本のルールを図解で詳しく解説!【会議室・飲食店・タクシー】【求人ボックスジャーナル】はたらき方やキャリアを考える機会を創出するメディア

座り位置や立ち位置で相手に敬意を払う日本独自の文化「上座・下座」。しかし、シーンによっては相手をどこへ案内するべきか、迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。

この記事では「上座・下座」の意味や判断基準、ビジネスシーンで活用できる会議室・エレベーター・タクシーなどの席次について詳しく解説します。

上座・下座とは

会議や接待といった人が集まるシーンでの座り位置や順番を「席次」といいます。席次への配慮は、目上の人に対する敬意やおもてなしの心を表す考え方のひとつです。席次には「上座・下座」があり、お客さんや目上の人が座る席次を「上座」、もてなす立場の人が座る席次を「下座」といいます。

状況に応じて上座・下座の位置は変わりますが、一般的な個室の基本マナーは、 出入り口から1番遠い席が上座、出入り口から1番近い席が下座 です。
出入り口付近の席は人の出入りが多く、落ち着いた場所とはいえないため、お客さんや目上の人にくつろいでもらえるよう部屋の奥の上座へ案内するのが好ましいとされています。お客さんや目上の人に上座を勧める際には、「奥の席へどうぞ」と声をかけましょう。
また、応接室や会議室だけでなく、エレベーターやタクシー・社用車などの車内にも上座・下座があるので、覚えておくとビジネスシーンで役立ちます。

上座・下座の由来には諸説あり、神聖とされる床の間や神棚が部屋の奥へ設けられていたため、自軍の大将が敵に討たれるのを防ぐためなどの説があります。
上座・下座は、入り口から最も遠い「落ち着いて過ごせる場所」へ目上の人をお通しする、おもてなしの心に根付いた日本独特の文化です。

席次の基本的な判断基準

お客さんや目上の人が複数名いるときの上座へ案内する席次の判断基準は、「役職」「社歴」「年齢」の順番となります。役職が同じ場合は社歴の長さで判断して席へ案内しましょう。役職、社歴が同じなら、年齢が上の人を上座へ案内します。
基本を頭に入れながら、可能な限り事前にそれぞれの立場や関係性、何名での来社などかを把握して、適切な席へ案内するのを心掛けるのが大切です。

日本礼法の「左上右下(さじょううげ)」

日本の伝統的な礼法のひとつとして、「左が上位、右を下位」とする「左上右下(さじょううげ)」というしきたりがあり、並んでいる当事者の位置から見て左が上座、右が下座になることもあります。席次の並びに迷ったら左上右下を基準として案内してみてください。

ただし、西洋では右が上位、左が下位と、日本と真逆のルールが基本となります。国際儀礼(プロトコル)ではこのルールが適用されるため、海外からのゲストがいる際は当事者から見て右側を上座とすると良いかもしれません。

シーン別の上座・下座の席次

基本的には出入り口から1番遠い席が上座、出入り口に近い席が下座 になりますが、使用する部屋のレイアウトや人数、場所によって少しずつルールが異なります。
ここからは、会議室やタクシー、飲食店といったシーン別に、ビジネスの場面でよく登場する席次について紹介します。

応接室や会議室などの個室の席次

ロの字の場合

応接室や会議室などにロの字の机が置かれている場合、基本のルールどおり出入り口から1番遠い席である①が上座、出入り口から近い席⑥が下座になります。

ロの字の基本の上座・下座

お客様がいらっしゃる場合は、来客側と自社側は向かい合って座ります。その際、来客側は出入り口から遠いほう、自社側は出入り口に近いほうに座り、向かい合う形となります。この場合一般的には、それぞれ最上位の人が中央に座ります。(下記画像の①の席)

来客の場合

ただし、これに限らない場合もあります。出入り口が2ヶ所ある際は落ち着いて過ごせる場所を上座にしたり、大きな窓から景観や眺望が楽しめるときには景色が見えるほうを上座としたりすることもあるので、お客さんや目上の人へひと言声掛けしてから案内するなど臨機応変に対応しましょう。

議長・進行役がいる場合
議長や進行役が同席する場合、議長・進行役の右隣が上座となり、以下は役職や社歴、年齢が高い順に左右交互に座ります。

スクリーンやホワイトボードがある場合
スクリーンやホワイトボードがある場合、出入り口の近くであっても見えやすい位置が上座となります。

長椅子などがある場合
出入り口から遠い席が上座、近い席が上座という基本は変わりませんが、長椅子と複数の1人掛けの椅子が置いてある場合、椅子の格の高さ順で並べた以下も頭に入れておきましょう。

1. 長椅子
2. 1人掛けの肘掛け椅子
3. 1人掛けの背もたれのある椅子
4. 1人掛けの背もたれのない椅子

コの字の場合

コの字型の机の場合、基本は出入り口から遠く全体が見渡せる席が上座です。

議長・進行役が同席する際にはロの字型の机と同様に議長・進行役の右隣が上座となります。

飲食店の席次

一般的な居酒屋・レストランの場合

一般的な居酒屋やレストランなどのロの字型のテーブルの場合、基本のマナーと同様に出入り口から1番遠い席が上座、出入り口に1番近い席が下座です。

ソファー席(長椅子)がある個室の場合、出入りから1番遠いソファーの奥の席が上座となります。

和室の場合

床の間のある和室の場合、床の間に1番近い席が上座、入り口に1番近い席が下座です。

人数が多いときには、料理がとりやすくコミュニケーションがしやすい中央の席が上座になります。

円卓の場合

中華料理店で見られる円卓の場合、出入り口から1番遠い席が上座、2番目以降は上座から見て左側、次に右側と続き、そのあとは左右交互に座ります。
少人数で円卓を囲む際には、等間隔で座るか①~③の上半分を利用しましょう。

カウンター席の場合

カウンター席がある飲食店の場合、出入り口から1番遠い席が上座となりますが、寿司屋やバーでは大将、バーテンダーの正面の席を上座とします。

席へ案内する際の注意点

出入口から一番遠い位置に、美しい景色が見える窓があったり、調度品が飾られていたりするときは、それらがよく見える席が上座となります。飲食店によっては上座・下座が分かりにくいケースもあるため、先に入店してお店の人に確認しておくと安心です。

エレベーター内の席次

エレベーターの席次は、出入り口から離れた奥の位置が上座で操作盤の前が下座です。国際儀礼に則ったルールとなり、出入り口から見て左奥が上座となります。操作盤が左右にある場合でも、お客さんや目上の人を左奥へ案内してください。

下座に立つときには、上座の人にお尻を向けないよう、壁に背中を向けて操作盤に触れると相手へ失礼になりません。
また、エレベーターの乗り降りにもマナーがあります。人が乗っていない場合は「失礼します」と先に乗り込み、開くボタンを押して、お客さんや目上の人に乗ってもらいます。すでに人が乗っているときは外側で開くボタンを押して、お客さんや目上の人に先に乗ってもらいましょう。
到着した目的の階で降りる際には開くボタンを押して、お客さんや目上の人が降りるのを確認してから自分は最後に降ります。

タクシー・社用車の席次

タクシーの場合、車内で最も安全とされる運転席の後ろが上座、次に助手席の後ろ、後部座席の中央と続き、清算や道案内をしやすい助手席が下座です。
しかし、運転席の後ろは道路側に面していて乗り降りが危険なため、最近では助手席の後ろを上座にするケースもあります。また、後部座席の中央はほかの座席よりも狭いので、利用時に「よろしければ代わりましょうか」と声をかけたり、和装で乗り降りしにくい人がいたら助手席に案内したりと状況に応じて臨機応変に対応するのも重要です。

社用車に運転手も含め社内の人間のみが乗車する場合、1番の上座は助手席となり、後部座席の中央の席が下座となります。上司の運転する車へ自分だけ乗るときは、後部座席でなく助手席に乗りましょう。
社内の人間が運転しお客さんが乗車する場合は、タクシーと同じように運転席の後ろの席が上座、助手席が下座となります。

電車や新幹線の席次

電車や新幹線の場合は窓側が上座、通路側が下座です。3人掛けの席であれば窓側の席が上座、次に通路側、最後に真ん中の席が下座となります。4人掛けのボックス席の場合は、進行方向の窓側が上座、次に進行方向の通路側、進行方向と反対の窓側、進行方向と反対の通路側と続きます。

ただし、進行方向に関係なく窓際上位の考え方や出入り口から遠い位置が上座という考えの人もいるため、上記のルールが必ずしも正しいとは限りません。席へ案内する前に目上の人へ希望があるか声掛けをして、臨機応変に対応するのが大切です。

上座・下座関連の気になる疑問

最後に、ビジネスシーンで迷いがちな上座・下座の疑問にお答えします。いざというときに慌てることなくスマートに案内ができるよう、疑問は事前に解消しておきましょう。

上座を勧められたらどうすべき?

目上の人や、訪問先で相手から上座を勧められた場合は、「ありがとうございます」「失礼します」とお礼を言って、素直に勧められた席へ座りましょう。

訪問先の応接室・会議室へお客さんや目上の人よりも先に通されたら、指定がないときは相手が来るまで下座で座って待ち、相手がきたら席を立って名刺交換や挨拶を行います。挨拶のあとに上座を勧められたら、指定された席へ移ります。
先に通され案内の人に「奥のお席でお待ちください」と上座を勧められたときは、相手のルールに従い指定の席で座って待ちましょう。

オンライン会議にも上座・下座はある?

結論から言うと、オンライン会議においては上座・下座を気にする必要はありません。多くのツールでは、入室した順番で画面が配置されるようになっているからです。
退出する順番も同様ですが、「失礼します」と一声かけてから切るようにしましょう。ツールによってはホスト(主催者)が抜けるとオンライン会議が終了してしまうので、参加者全員を見送ってから退出します。

まとめ

今回は上座・下座のシーン別のマナーについて紹介しました。ビジネスシーンでは来客者対応や目上の人と食事をするシーンも少なくありません。上座・下座のマナーを覚えておけば、相手を敬いながらスムーズなコミュニケーションが可能となります。
基本のマナーを知ったうえで、場所やシーン、関係性などを考慮し臨機応変に対応しましょう。

関連記事: 挨拶メールの基本・シーン別例文を解説【異動・長期休暇・時候の挨拶】 「ご自愛ください」の意味は?正しい使い方や例文を紹介 「仕事術」記事一覧

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