美しい水中世界を散策! 新感覚の都市型水族館「アトア」に行ってみた【兵庫県神戸市】
港町として栄える兵庫県神戸市。海と山に囲まれ、異国情緒あふれる街並みの中にある水族館「AQUARIUM × ART átoa」(以下アトア)をご存知でしょうか。
アクアリウムとアートが融合した、新感覚都市型水族館・アトアへ実際に訪問した様子をレポートします。
なお、本記事は2025年5月に訪問した内容を基に執筆しています。時期によって展示内容が異なる可能性があるため、ご注意ください。
入り口から美しい! 圧倒される空間へ
アトアは神戸の三宮駅もしくは元町駅から徒歩20分ほど。南京町や港町の風景など観光スポットも多数あるので、散策しながら向かうことができます。
入り口である<はじまりの洞窟 CAVE>は、魚群を模した照明と光の反射が美しいゾーン。色が次々と移り変わり、色ごとに違う空間のようになります。
そして、照明に負けないくらいに水槽内のレイアウトも美しいです。芸術的な空間に見惚れながら、展示されている魚たちにも注目してみます。
ここで見られるのは、カーディナルテトラやピラニアナッテリーなどの魚たちです。
特に目を引いたのは、たくさんのグッピーたち。
これだけ多くのグッピーが群れているのは久しぶりに見ましたが、改めてグッピーの色の多様さと色の鮮やかさに驚かされます。
ラボのような空間で海中探索を楽しむ
次のゾーンは<生命のゆらぎ MARINE NOTE>。
部屋の中には、円柱型の水槽がいくつも並んでおり、まるで研究所に来たかのようです。
筆者が訪れた際には、ここで「真珠の取り出し体験」も行っていました。
部屋の中央には、大きな円筒形の水槽があります。ウシバナトビエイやトラフザメ、ツバメウオなどがゆったりと泳いでいました。
ここで私が注目して欲しいのは、水槽の透明度。どこから見ても魚たちが非常にクリアに見え、細かな鱗や生き生きとしたエラの動きなど、細部まで観察できます。
エサや水のコンディションによって透明度は変わるとは思いますが、展示されている水槽の全てが非常に綺麗に保たれており、魚たちが綺麗に見えて素晴らしかったです。
魚の新たな魅力を発見できるかもしれません。じっくりと観察してみてはいかがでしょうか。
緑豊かな精霊の森で新たな出会い
次は木々が生い茂る、ファンタジーのような世界の<精霊の森 ELEMENTS>へ。ここでは淡水魚の他に、両生類やパルマワラビーやハダカデバネズミといった動物たちにも出会えます。
水槽の中も緑豊かで、魚たちがまるで森の中を泳いでいるようです。
この「精霊の森」ゾーンには、筆者がアトアでいちばん感動した「ブルーレインボー」という魚がいます。
鮮やかで、空のような美しい青色のグラデーションに目を奪われました。小さなサイズでくりっとした目もチャームポイントです。
ブルーレインボーの仲間も飼育されており、絵の具を出したパレットのように、多彩な色をした魚たちが泳ぎ回っています。アトアに訪れた際にはぜひチェックしてほしい水槽のひとつです。
どの色も素敵ですが、特にブルーレインボーの青色が素晴らしく、新たに好きな魚となりました。
魚好きがトキめく様々な展示の工夫
館内を進んでいくと、たくさんの本が並ぶ<探究の室 FOYER>に到着。
ここには約2500冊もの書籍が置かれているほか、生物標本や映像などがあり、生き物が好きな人ならワクワクするような空間です。
研究者の隠れ家のような空間と、生き物に関する幅広い本の数々。ずっとここに居たくなるほど落ち着ける空間でした。
部屋に入ってすぐに見えるユニークな形の水槽はまるで絵画のよう。上から差し込む光が幻想的な雰囲気を作り出しています。
このゾーン内にある「átoa LAB SHOP」では館内オリジナルグッズを販売しています。
館内を回って完成させるスタンプノートやステッカー、オリジナルの魚朱印など、来館の記念になるものも多いので、お土産を買うならまずここをチェックしてみてはいかがでしょうか。
和の世界から宇宙まで
アトアはどの部屋も違った空間作りをしているため、展示を移動するたびに別の世界に来たような気持ちになれます。
色とりどりの錦鯉に目を奪われる
<和と灯の間 MIYABI>では、日本の情景をテーマとした映像と共に錦鯉や金魚を見ることができ、和を感じることができました。
足元の錦鯉たちはライティングによって色合いが変わって見えます。時間によって色が変化していくので、見ていて飽きません。
惑星のような球体水槽へ
<奇跡の惑星 PLANETS>には日本最大の球体水槽があり、水槽を中心にミストとレーザーを使ったパフォーマンスが見られます。
本当に宇宙の中に入り込んだような気持ちになる演出なので、館内の椅子に座ってじっくりと見てくださいね。
海の美しさを丸く切り抜いたような形で、どこから見ても楽しめます。
体感型の仕掛けにも注目
<探究の回廊 GALLERY>には、額縁をテーマとした展示が並びます。
一枚の絵のように見える水槽の中から、お気に入りの水槽を探してみるのも素敵ですね。
反対側の壁には、触ったり匂いを嗅いだりして楽しむ仕掛けがあります。
筆者が最も衝撃を受けたものは「匂い」の仕掛けでした。
額縁にペンギンのお尻が飾られています──ということは……? ぜひ実際に体験してみてほしいです。
神戸に行くことがあれば、ぜひ体験型の新しい水族館「AQUARIUM × ART átoa」を訪れてみてくださいね!
(サカナトライター:秋津)