湘南なぎさ荘 機能移転へ 建物の今後は検討中
鵠沼海岸の老人福祉センター「湘南なぎさ荘」の機能移転を巡り存続を求める利用者らが21日、市議会定例会総務常任委員会に陳情を提出した。
同館の昨年度利用者数は昨年12月時点で延べ3万4394人。サークル活動の他、入浴施設としても利用している。1991年7月に開設され、災害時の緊急避難場所にも指定されている。
市が昨年11月に行った利用者に対する説明会では、コストの削減や電気設備などの保証期間の経過という観点から、単一機能での施設の建て替えはせず、近隣で再整備を予定している鵠沼市民センターへの機能移転を行う方向を示した。また、同センターには浴室と運動浴室を設置しないことなどが説明された。
説明を受けて、利用者からは、高齢者の健康維持や入浴施設としての利便性、避難場所としての役割から「今の場所に残してほしい」との声が上がった。「湘南なぎさ荘を存続させる会」は今月1日から18日まで署名活動を行い、利用者や近隣住民を含めた619人の署名を集め、市議会に陳情を提出。審議の上、取り下げとなった。
市は、避難場所である同館の建物については、取り壊しや存続について検討中としている。浴室を設置しないことについては、「利用者の固定化や財政状況を鑑みた結果」としており、近隣の八部運動公園や他の老人福祉センターなどの利用を促している。
市は今後も説明を続けていくとして、3月13日(木)に、利用者と近隣住民に向けた説明会を同館で開催する。午後2時から3時。申込不要。