藤枝MYFCがホームで悔しい敗戦…須藤大輔監督、中川創主将が試合を振り返る「正直、僕も申し訳ない気持ちでいっぱい」
J2藤枝MYFCは21日、ホームで北海道コンサドーレ札幌と対戦し、1-3で悔しい敗戦を喫しました。ミスからの失点が響いて攻守で力を発揮できず、4戦ぶりの黒星には多くの課題を残しました。須藤大輔監督、中川創主将が試合を振り返りました。
須藤大輔監督
―試合の総括を。
自滅のゲームで終わってしまった印象です。ビルドアップを根本としているチームがビルドアップでミスをしていたら話にならない。ビルドアップをしているからミスはしょうがないというレベルは、とうに超えていると感じています。
そのぐらい選手のレベルが上がり、ボールを有機的に動かすことができているにもかかわらず、ビルドアップのミスから失点。ここは改善をしなければいけない。これをやっているとビルドアップができなくなると僕は思っています。
ミスはつきものですが、そのミスをさせないような仕組みをつくっていかなければ。そうすると逆に得点力がそがれてしまう、もろ刃の剣だと思っていますので、どのように今後はビルドアップのミス、悪い失い方を(改善できるか)。こちらは決められずに相手に決められるという、今まで同様の結果になってしまいました。正直に言って言葉が出ないです。
これだけのサポーターが来てくれて、あれだけ藤枝コールをしてくれて。また同じミスかと思っているに違いないと感じます。はっきり言って悔しいです。実力の半分も出せずに失点してしまったので、もう一度練習のワンプレー、ワンパス、一回のトラップにこだわってトレーニングしていきたいです。
ただ、あの時間帯で1点を取った。あそこからの雰囲気が藤枝スタイル。前につける、追い越してくる、ボックス内に人数を掛ける、ボックス内にボールが入ってくる、ニアゾーンに走る、しっかり止めて味方につなぐ。
そこからの質はまだ余白がありますが、あの時間帯のスタジアムの空気感を最初から最後までつくり出せるような、強靱(きょうじん)でたくましいチームをつくっていきたいと思います。
―個の強い札幌に対し、どのような作戦で試合に臨んだか。
個のレベルが高いのは札幌だけではありません。このリーグは全て、われわれよりも、もしかしたらレベルが高いかもしれません。その相手に対してどうするかは、いつも通りです。われわれが相手の立ち位置を見てボールを動かしていきましょう、失ったらそこからカウンタープレスで剥ぎ取ってからのショートカウンターを狙おうと。
相手の個のレベルが高いから守るのではなく、個のレベルが高いのなら組織で前からはめ込んで何もさせない。そんなサッカーをしたいと選手たちと共有して臨みました。
―後半早々に追加点を奪われたのは痛かった。
後半に修正したのは最終ラインのビルドアップゾーンでの立ち位置と立ち居振る舞いです。ただあそこから少しリスクのあるボールを入れたのかなと感じています。
ドライブというのはやはり景色を見ながらするものであって、もっといろんなことを考えていきたかった。特にCBは他のチームでは要求しないことを要求しています。
すごくストレスもたまるだろうし、失ってはいけないところでのプレーというのが怖さを生み出していると思います。正直、僕も申し訳ない気持ちでいっぱいです。
ただ、やはりあれをクリアにしていかないとわれわれのサッカーはできないので、もう一度CBとGKの立ち居振る舞いというところ(を見直したい)。受ける準備はできていたのか、相手とのギャップはできていたのかというところは見ないといけない。
(追加点を奪われたシーンは)後半に言っていたところを(楠本)卓海はしっかり真面目にやっていたと思います。ただ入れる判断と受ける判断が合致しないとなかなかビルドアップはできないのかなというのが、顕著に出てしまったシーンだと思います。
―最後の交代カードで芹生海翔、河本大雅の10代2人を入れたが、とんなところに期待を。
違いを見せてもらいたいと思いました。エネルギッシュに相手ゴールに襲いかかる、マイボールになったらランニングをしてボールを引き出す、受けられなくても頂点の(中川)風希から出口を変えて3人目で関わってくることを期待して投入しました。
(2人の働きぶりは)まだもの足りない。もっと相手に怖さを与えられるか。俺が出たら流れが一気に変わる、相手がどんどん引いてGKにも脅威を与えている、というぐらいのプレーをしないと。残り15分のところで入ったので、もっとやらなければいけなかったと思います。
中川創
―失点シーンを振り返って。
三つとも自分たちのミス、誰が見ても分かるようなミスからの失点だったので、自分たちの基準を上げていかないと。ボールを大切にしようという中で、ミスのクオリティーをもっと変えていかないともったいないゲームになってしまうと感じています。
―お見合いしてしまうような要素があったか。
それはなかったと思います。空間に落ちたボールに対して誰が行くの、みたいなシーンは多々ありましたが、ピッチコンディションも気候も関係ないですし、相手も同じですので、自分たちの隙が生んだのかなと感じます。
―先制された後も追い付けばいける感触があったか。
もちろんです。やっていて悪くはなかったし、競る時間もありましたが、相手のブロックに対して自分たちが遅攻になってしまい整えられて、こじ開けられないというのはありました。でもそれ以外は自分たちでボールを動かして良いリズムで前に入っていくのは後半特にできたので、そんなに悲観することはなかったです。
―2点差になってから押し込んだが、あそこでもう一つ行きたかったか。
ゴールに向かう姿勢を、もっと勢いを持って行っても良かったかなと。後ろで数的不利でも前に果敢にチャレンジするべきだったと思います。自分たちのミスで2失点してしまったので、引きずらずに前に出る姿勢を見せなければいけなかったと感じています。