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福岡県東峰村の標高500mほどの山の上にある農園「やなファーム」。代表の柳瀬さんは「百の仕事をするから百姓」という先人の言葉にならい、親子3代に渡って守ってきた農園で、持続可能な森と里山づくりに欠かせない様々な百姓仕事を実践しています。柳瀬さんのモットーは自然を知り、自然を守り、自然とともに生きること。そして、先人が自然と共に創り上げた「百姓」という文化を伝承していくことなのだとか。その一つの取り組みとして、「やなファーム」では、農業・林業・養蜂・養鶏・狩猟・革鞣し・レザーワーク・森づくりなど様々な百姓体験をすることができます。

また農園には宿泊施設「YANAGOYA」が併設されていてファームステイが可能。「農地も作物を育てるだけじゃなくて、宿泊できるようにすることで、山小屋暮らしのような体験をしてもらって、皆さんが元気になって帰ってもらえる場所になってくれることを願っています」と柳瀬さん。寝泊まりしながら、四季折々の貴重な体験ができるとあって、外国人観光客や社会科見学の子どもたちも訪れています。

ちなみに、「YANAGOYA」のロゴマークが描かれた看板が六角形なのは、生命の誕生や成長を促す力を持っていると言われている「トーラスエネルギー」を象徴していて、「自然の力を活かす」という「やなファーム」のコンセプトを表現しています。普段からできる限り自然の力を活かした暮らしを実践している柳瀬さん。「やなファーム」では「アグロフォレストリー（農業・林業）」という栽培方法で森を管理しながら、その間にある土地で農作物を栽培したり、家畜を飼育しながら、季節ごと循環しながら支え合う自然のサイクルと、持続可能な森の営みを活かした暮らしを体験することができます。

◼️「野菜の収穫体験」・「養鶏体験」
まずは旬を迎えた大根の収穫と養鶏を体験。「やなファーム」では、米、梨、ゆずなど年間40〜50種類の作物を少量多品目で栽培しています。畑から引っこ抜いた大根の大きさにビックリ！栄養たっぷりな赤土で育った大根は、夏に種を蒔いてから4カ月かけて重さ1kg以上の大きさまで育ちます。畑の隣では、元気に鳴き声をあげる鶏たちがお出迎え。ヒヨコから大切に育ててきた鶏は、イタチなどの野生動物から守るため、昼間だけ外に出しているそうです。

◼️「養蜂体験」
続いては養蜂体験へ。白い防護服を纏い、巣箱の間近で蜂の様子を観察することができます。「やなファーム」で飼育しているのはニホンミツバチ。蜂が居心地良く過ごせるような環境づくりにこだわって育てているそうです。蜂にはそれぞれに役割があって、蜂同士で情報を共有し合いながら、一つの組織として活動しているのだとか。その小さな活動が植物の成長や森づくりの一端を担っていて、そんな日々の営みの結晶の一つがハチミツなんだということを、蜂の巣を観察しながら改めて実感。スゴイ！

◼️「蜜蝋クリームづくり体験」
養蜂体験の後は、蜂の巣から採った蜜蝋を使って蜜蝋クリームづくりを体験。蜜蝋と椿油を火にかけて10分程度混ぜながら作ります。蜜蝋は天然由来の保湿剤とも呼ばれていて、ヘアオイル、スキンケア、リップクリームなど様々な使い方ができます。

そして体験の最後に待っていたのは「やなファーム」の自家製「梨みつ」や「梨ジャム」をクラッカーにつけて味わう“おやつタイム”。ヨーグルトやアイスにかけても美味しそう！クセになる甘さに魅了され手が止まりません。

「これまで人が訪れることがなかった場所を知ってもらうために体験や宿泊を始めたことで、人との出会いが生まれ、本当にありがたいと思います」と最後に話してくれた柳瀬さん。
もっと多くの出会いが生まれて、かけがえの無い百姓と里山の文化が未来に受け継がれていくことを願っています。

■やなファーム
住所　福岡県朝倉郡東峰村小石原鼓 字釜床2579番9
電話　0946-74-2757
Instagram @yanafarm.nasi
https://www.instagram.com/yanafarm.nasi/

Webサイト
https://yanafarm.jp

※営業時間・定休日・記載の内容などは変更している場合がございます。事前にご確認ください。

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~心の休息地をめぐる旅〜
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